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同一思想?

本日の日経紙経済面にはREIT向けにも新たな融資制度を設ける政府の不動産業界向けの緊急対策概要が載っていたが、これより先に年末を控え金融庁がREITの資金繰りを警戒して一斉調査を始めた旨の報道も最近あったばかり。

さて、REITといえば直近ではやはり東京証券取引所に上場していた「ニューシティー・レジデンス投資法人」がJ−REITとしては初めて破綻した事が記憶に新しく、国内もこうしたあおりで大和ハウス工業などは予定していたREIT上場を断念という事態も起こっているいるが、一方で10月には東京証券取引所にてREIT指数に連動する上場投資信託としては二本目となるETFが上場している。

まあ、ETFなら一発狙いの思惑が上記のニューシティーのように突然破綻するリスクも分散できようというものだが、分配金利回りの高さを背景に価格リスクを分配金収入で穴埋め云々という謳い文句は何処かFXのスワップ取りや、株価暴落で配当利回りが良くなってますから買い場ですよ的なものにどうしても重なって見えてしまう。


これはLAYOFF?

こうした世になると昨日触れた大型再編等いろいろな事が起こるもので、先週各紙既報の通りホンダがあのF1から撤退するとの報道には各方面から驚きの声が上がったが、自動車業界を襲う業績の悪化から年間500億円以上もの費用削減効果に何でもエコが重視される今の時代に逆行する投資も限界であったか。

ところでこのホンダは新たに国内4工場で来年1月末までに約490人の期間従業員を削減すると発表、トヨタやいすゞも然り、本日はソニーの8,000人削減やキャノンの1,000人削減の報道が為されるなど連日この手の記事が踊っている。

そんな折に先週末の朝日一面には日比谷の野外音楽堂で2千人の非正社員や労組関係者が抗議集会を起こした模様が出ていたが、期間内でさえこの容赦ない動き、製造業を中心とした派遣労働者の来年度の期限切れで期末までには麻生首相の雇用維持を求めた懇願も空しく3万人以上が職を無くすとも言われているが、これでは派遣会社の方も戦々恐々だろう。

不況下においてこうしたカットはお決まりのコースだが、過去の株暴落時に人員・設備・負債の三つの過剰を解消し体質は各段に改善していると今回の株安では割安感を推す声は非常に多いが、さてこんな事態になると今後の受け皿というか社会のセーフティーネットの整備は万全なのだろうか?

黒字破綻させられる向きも続出し見込み?税収の消滅が広がっている昨今、政府の役割というかその辺も大いに気になるところである。


和製メジャーへの道

さて先週は大手各紙で報じられていたように、国内石油元売り最大手の新日本石油と六位の新日鉱HDが来年秋をメドに持ち株会社方式で経営統合する事が明らかになった。

実にこの業界では99年の日石と三菱石の合併以来10年ぶりの大型再編劇という事から、この報道で株価こそ両社を筆頭に他の上場石油株も同日は軒並み上昇したが、国内市況はTOCOMのそれを見ても明らかなように依然として冴えない商状が続いている。

その生産調整と落ち込んだ需要とで需給バランスが崩壊し末端非業界は慢性的な赤字体質から資金繰りの悪化は推して知るべしで、そんな現状からこの統合で併せて約13,000箇所になろうかというS・S網は統廃合し余剰設備を解消して収益力拡大を目指すという。

さて斯様に直面している国内のこうした下流問題は同再編の切っ掛けになったかもしれないが、ゆくゆくの焦点はやはりその収益構造や国際的競争激化の観点から上流部分の問題か、そうした将来のメジャーという観点から以前SWFに触れた時に採り上げたコスモ石とか一度距離を置かれた経緯のある旧帝石の存在含め他に残った企業群の行方には大いに注目しておきたい。


2008年度「商品先物ネット取引データ調査・分析結果」を公開

一目瞭然2

一目瞭然2

商品先物ネット取引サービスを提供する24社に対し11月10日〜11月21日の期間で実施した「商品先物ネット取引データアンケート」を集計し、分析した結果を本日12月8日に公開しました。総口座数・実働口座数・預り証拠金・月間売買高など各項目別に結果を公開しランキング表示を行っております。


▼商品先物ネット取引各社データ(2008年10月度)

【調査結果サマリー】
★預り規模は前年比20.6%減の469億円(公開15社では約443.5億円)
★口座数は前年比10.4%減の32,117口座(公開16社では30,267口座)
★売買高は 業界全体の33%の152.7万枚に(公開17社では145.1万枚)


【調査分析結果全体数値】([]内は公開企業数値)

 1. 総口座数         35,850口座[30,267口座]
 2. 実働口座数A        15,777口座[13,247口座]
 3. 実働口座数B        10,275口座[8,565口座]
 4. 預り証拠金        469.03億円[443.53億円]
 5. 月間売買高        152.7万枚 [145.1万枚]
 6. 口座増加数        -3,733口座(10.4%減)
 7. 口座稼働率        45.4%
 8. 枚数/オーダー       1.95枚(1オーダーあたり)
 9. 1口座あたり預り証拠金   142.9万円
 10.1口座あたり月間売買高   106.4枚
 11.1担当者あたり預り証拠金  1億5215万円


月間売買高 対業界全体比較(2000〜2008年)

月間売買高 対業界全体比較(2000〜2008年)


【掲載項目】
[総合]

08年10月度ネット取引各社取引データ一覧、関連データ業界全体比較
[各種ランク]総口座数、実働口座数、預り高、売買高、注文件数、口座増加数、口座稼働率、枚数/オーダー、1口座あたり預り・売買高、1担当者あたり預り・売買高、企業内シェア(預り)


▼商品先物ネット取引各社データ(2008年10月度)


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商取法違反から大起産業に14営業日業務停止等の行政処分

商品取引員である大起産業株式会社(愛知県名古屋市)に対して行った立入検査、報告徴収等の結果、商品取引所法(昭和25年法律第239号。以下「法」という。)に違反する行為等が認められたため、本日、行政処分を行った。

なお、処分の概要は下記のとおり。

▼商品取引員に対する行政処分について=農水・経産省(PDF)

それに伴い当サイトから同社に対する資料請求リンクなどを業務停止処分明けまでは一旦解除。またランキングにおいても圏外対象に。


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商取法違反からエイチ・エス・Fに43営業日業務停止等の行政処分

商品取引員であるエイチ・エス・フューチャーズ株式会社(本社:東京)に対して行った立入検査、報告徴収等の結果、商品取引所法(昭和25年法律第239号。以下「法」という。)に違反する行為等が認められたため、本日、行政処分を行った。

なお、処分の概要は下記のとおり。

▼商品取引員に対する行政処分について=農水・経産省(PDF)
▼当社に対する行政処分について=エイチ・エス・フューチャーズ(PDF)

それに伴い当サイトから同社に対する資料請求リンクなどを業務停止処分明けまでは一旦解除。またランキングにおいても圏外対象に。


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ライトアップの涼感

さて、都内では夜間の消費電力を減らす地球温暖化対策としてネオンサイン等の広告用照明自粛など要請の動きも出ているようだが、クリスマスを月末に控えて街では各所さまざまなイルミネーションが出揃っている。

既に先月頭から恵比寿ガーデンプレイスで恒例のバカラ・シャンデリアがスタート、続いて六本木ヒルズや毛利庭園でもイルミネーションが点燈、ヒルズ繋がりでは表参道でもスワロフスキーのクリスマスツリーが登場、他に周辺ではグランドプリンス赤坂でもチューブライトのクリスマスツリーが夜空に輝き、また東京タワーは50歳を控え今週からダイヤモンドヴェールなるライトアップが始まった。

過日所用があって横浜へ行った際もランドマーク始めとして彼方此方ツリーが登場、そんなわけで年々各所でこの手の施しが拡大しているのは間違いの無いところだが個人的には何れも心なしか今年は地味めな印象を強く受ける。

これは東京ミレナリオが休止になって以降年々感じていた事なのだが、今年は金融危機もあったせいか震源地の一つ六本木でもけやき通りのブルーLEDが一層荒涼としたものに見えてくるから不思議なもので、何れにしても見てくれは其れなりに揃った今年のクリスマス、さて肝心の消費の方は如何ほどのものかに注目しつつこれを迎える事にしよう。


白トリュフの香り

ここ最近ポストにはご無沙汰しているレストランからの案内も今が旬なだけに白トリュフをテーマにした類のものが増えてきたが、昨日の産経紙には世界四都市で同時開催された白トリュフのオークションで1キロ以上もあるモノをあのマカオのカジノ王であるスタンレー・ホー氏が落札したと報じられた。

白トリュフといえば先月頭にも「ザ・リッツ・カールトン東京」で別に第十回ワールド・アルバ・ホワイトトリュフ・オークションが開催されていたが、この不況下キノコ一つになんとも景気のい値が付くものと感心。

さてホー氏といえばカジノ経営権がベガス資本にも付与されてもなお強しといったところで、昨年末にも1キロ超の大物を落札した事で話題になっていたのだが、このマカオに進出したベガス勢はと言うと例えば8月に当欄で触れたベネチアンマカオリゾートのラスベガス・サンズ社は昨今の金融危機で株価が一年前の140ドル台から暴落しなんと10ドル割れとそれこそギャンブル並の凋落価格、マカオで手掛けるカジノ開発一部も中止する意向とか。

マカオの行政長官は今後世界的な景気減速の為に賭博収入は減少してゆく可能性があると注意喚起していたのは以前書いた通りだが、こうした娯楽や観光収入など消費者の自由裁量の支出に依存する企業もまた今回の金融危機のあおりからキャッシュフローの危機に直面している。


続く逆行

昨日の時事で見掛けたのだが、東穀取は流動性の回復が狙いとかで粗糖のザラバ取引を早ければ来年2月の新甫発会を機に板寄せに戻す方向で検討に入ったらしい。

この粗糖といえば先の11月限納会は前日比11,000円高と暴騰を演じ55,240円と上場来の高値を更新したものの、先月の1月限納会ではたった7枚の買いハナが狙われ前日比7,450円安の暴落を演じ10,000円ドタと単位変更以来の安値を付けるという既に公正な価格云々を謳うのも躊躇われるマーケットになっている。

しかしこの東穀取も証券系などから言わせるとトンでもなくインチキな値付けが罷り通っていた時があったり、直近では度重なる延期に振り回された挙句にやっぱりヤメましたという事になったコーンのザラバ化があるがそもそも新システムなるモノはどういった意図で設けられたのだろう?

東穀取の「中期ビジョン」なるものの中にはTOCOMの新システムとゆくゆくは統合する方針と謳っているが、この先もこんな調子のまま紆余曲折な歩みしか出来ないのだろうか?TOCOMに続き株式会社化したら、それこそこんな失態は許されるはずもない。


トレードツール「.como」サービス終了し「Formula」に一元化へ

ドットコモディティは2007年10月1日の3社統合(ドットコモディティ、ひまわりCX、アストマックス・フューチャーズ)以後、旧ひまわりCXのトレードシステム「サイバートレーダーPro」を終了し、今年4月以降は「.como」および「Formula」の2つのトレードツールを並行稼動してきたが、本年末をもって「.como」サービスを終了し、Webブラウザベースのトレードツールである「Formula(フォーミュラ)」に一元化へ。

▼トレードツール「.como(ドットコモ)」サービス終了のお知らせ


<今後のスケジュール(予定)>

平成20年12月30日(火)大引けまで、トレードツール「.como(ドットコモ)」をご利用になれます。

これ以降は、「.como(ドットコモ)」のご利用は出来なくなりますので、ご注意ください。その後、システムメンテナンスを行い、平成21年1月5日(月)以降は、トレードツール「Formula」でのお取引となります。

トレードツール「.como(ドットコモ)」は、当社が受託業務を始めました2005年5月より皆様にご提供させていただいた人気のツールです。そのダウンロード件数は、平成20年10月末までに約13,500件強となったことからも、本当に多くのお客様にご利用いただいたのだと実感いたしております。 

しかしながら、平成21年5月を予定している東京工業品取引所の新システム移行に対し、開発の限界がベンダーによって提示されるなど、サービス提供の継続を断念せざるを得なくなりました。当社といたしましても誠に残念ながら、今回の決定に至った次第です。

 ここにトレードツール「.como(ドットコモ)」をご愛顧いただいたこと、重ねてお礼申し上げます。

なお、平成21年5月を予定している東京工業品取引所における23時までの取引時間延長、また平成21年後半に予定されております取引時間の24時間化に向け、新トレードツールの開発を含めたプロジェクトを着々と進めております。

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株式会社東京工業品取引所

早いものでもう師走入りとなったが、本日付けでいよいよTOCOMが国内の商品取引所としては初の株式会社に移行する運びとなった。

先に報じられた非常勤取締役に取引員からは一人という人事関係は前述した通りだが、先月7日まで申し込みを受付した増資は外資系数社の割当がいわれていたものの、金融危機の影響があったのかはて別な理由からかいざ開けてみればバークレイズ一社となり予定額には届かず終いであったとか。

引き受けた取締役の中には早くも気が重くなっているという向きも居るようだがともあれこれでもう会員主導組織は終焉を迎え、今迄のような例えば証券系から見ても一部首を傾げたくなるような政策は許されなくなるが、株式化で標準に一歩近づくというのもそれはそれでなんとなく情けなくあるもののリセットした新生という意味で相互乗り入れ等含め期待したいものだ。

そういえば中部も年内に株式会社化云々言っていたし、東穀取も来年中に株式会社化を表明しているが当然ながらその先の合併等まで視野に入れた枠組みが構築されているのだろうか、銀行よろしくそもそもコアといわれるこのTOCOMも統合によって今の姿があるし、メガバンクでさえこんなモタつきはなかったと思うが同じステージで見る事自体に無理があるか。