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寄与度

さて本日のマーケットは商品、証券共に全面安となった。

スパイラルな急落だが、後場から場味が急変した株式を見て牽引したのは商品とする向きも多い。

しかし市況関連等の下げを見ていると確かに今迄これらを下支えしていたのは商品市況である感だが、景況感というマクロの影に隠れてあまり有難味は無かったようにも感じる。

一年ほど前から外資系証券筋からやたらに商品に関するヒアリングがあったが、ここまで根がはわされているのであればまた相互に注目する目も新たに出て視点も次のステージに移ってゆくか。


隠れ蓑

本日の株式全市場で値上がり率トップはストップ高したライブドアオートであったが、ライブドアとの提携解消を囃したもの。

今日もまたダイナシティやMEXが提携解消協議との報が出ていたが、これに限らずその他関連も同様の思惑で戻り急である。

何処までこの動きが続くかはさて置き、今回の事件関連では企業会計基準委員会が投資事業組合の会計基準見直しに触れている。

規制強化の一環だが使いようによっては至極便利なモノだっただけに、これを介在させている企業は対策を迫られる事必至、良くも悪くもあらゆる部分に見直しの機会を提供している事件である。


クレムリン

本日もTOCOM銘柄は乱高下であったが、特に目を引いたのがやはりゴム。

前場の状況を見てまずまずと目を離そうものなら引けを見てさぞ驚いただろうが、まさに昨年の金を彷彿させる急落を演じた。

さてどの商品もこのボラティリティーが想定外であったのか、未だに薄い証拠金の中で投機している一般はこの臨時市場管理委員会に戦々恐々であるが、明確なプロセスが無ければ依然ベールに包まれ、金の時同様に様々な思惑が一人歩きするのは致し方なしであるのは言うまでもない。


因循

まあどれを見ても強い物はより強くといった本日の商品市況であったが、3銘柄がストップ高とやはりTOCOMは元気印。

そういえば時事にTOCOMへの一極化が進む旨の記事があったが、全国7商品取引所の取引高合計に占める比率は66.6%と4ヶ月連続の6割超えとか。

当然対して下位取引所の凋落が鮮明になってくるが、文中には慣行として行われていた協力売買や義務売買が純資産規制比率の関係で激減した事が衰退の原因とも記されていた。

改正商取法の影響でこうなったというのもそんな外的なものかという気もするが、元々の慣行が不自然であり理由はともあれ一般的なネガな視点ではなくポジな視点でこれは捉えたいところ。


常識のレベル

金融庁は本日、昨年10-12月に金融サービス利用相談室に寄せられた相談を集計したが、そのうち外国為替証拠金取引に関するものが前四半期からほぼ倍増していたと時事の報道。

ところでFOREX PRESSの方では業者の変遷等が一目瞭然で解るようになっているが、こうした軌跡から上記のような現象が起きるのはもう可也前から誰もが予測していた事。

それを見越して新たなビジネスも起業する始末で、それでもフラフラと陥ってしまう投資家はこれ以外の業者案件からも読み取れるように未だ多く、絶えず改めて個人レベルでの?常識的な判断?を注意喚起したいところである。


手法

金融商品取引法案に規制強化策が盛り込まれ、いわば?見せ玉?への規制が強化される事となったが、この関連では日本協栄証券が本日金融庁から業務改善命令が出されていた。

この見せ玉、一寸前は一相場目論むのにはディーラー勢を巻き込みこうした誘導は欠かせなく、証券は勿論のこと商品でも昔から頻繁に行われていた行為だが、知らないうちにけっこう厳しくなっていたなという感じ。

さて同社の例は顧客の見せ玉行為を放置していた為との事だが、個々の売買スタイルもあり、注文取消しとの区分を何処で切るか等々その判断経緯が明確でない為にそのラインはどうなっているのだろうという興味もある。


ブルベア

週明けの本日も商品は全面高、常連オイルも高いが金等メタル系もあっさりと昨年高値を更新してきた。

前回は未だアジアの一部というよりハッキリとTOCOM主導のスペックという相場展開であったが、殆ど振るいにかけた後の高値更新ではまた内容も変ってきているという感じ。

この辺の認識を整理しておかねば前回の覚えのある向きが値頃で売って担がれる繰り返しが起こりそうだが、センチメントが偏向した時がまた転機、難解である。


Scapegoat

さて今週も引続き一連のライブドア問題にマスコミもマーケットも振り回された一週間であったが、当のライブドアはさて置き関連株でも本日まで戻るものは再物色と爬行色が出ている。

中には大きく戻りを入れるモノもあり一般には灰汁抜けムードは歓迎だが、水面下ではこれに関連した系図が早くも次のターゲットとの事情通の話も頻繁に入って来る。

この手はその範囲をどんどん繋げてゆくと物凄い規模で広がってしまう為に、何処でというかどの部分まで挙げるのかが焦点だが、仮に上場しているものであれば当然株価への影響は避けられない。

?喉元過ぎれば熱さを忘れる?ではないが落ち着くまで気を付けたいものだ。


商機

過日某外資系の担当者と食事した際にたまたま企業年金の話になったのだが、信託系がGSのGSCI(商品インデックス)連動のファンドを絡めて設定する投信に興味を示す向きが多いとの事であった。

GSはエナジー系に偏向しているが、オルタナティブ投資関係は何処も懸案事項でありそれが上記の関心の高さに現れているのだが、この辺でユニークなものが出てくればビジネスチャンスは大きい物となって来よう。

そうした意味で昨年末にはTOCOMも商品指数上場の意向を示しており今年は一段と進展するだろうが、資金を呼び込むキーを握っている分正念場であろう。


試金石

本日あたりからライブドア株式の板を見ているとセンチメントの変化がけっこう読めて面白いが、明日以降関連株含め数分間での小遣い稼ぎゲームを目論んでいる輩はやはり多い。

といっても同社株は上場単位株ベースで東証の四割以上、そんなわけで東証は一難去ってまた一難のパンク懸念からか苦肉の策で同社株を後場からスタートと決定。

寄ってから幾ら儲けられるかよりも、寄り後の商いやその負荷をどうこなすか、またまたの誤発注あるか否か等々の方が見ていて興味深いと思うのだが何れにせよ執行リスクという芽は未だ未だ残るか。


バランス

本日はTOCOM銘柄が全般軟調、シルバーはザラバストップ安とこちらも何時の間にかボラタイルな商品になったものだ。

主力の金も一服となったが、先週末に田中貴金属が発表した昨年の動向指数は、販売が前年比で14.7%減少する一方で買取は同62.1%と大幅に伸びたようである。

そういえば銀座のショップもよく様々な物を持ち込む顧客を多く目にするが、TOCOMや海外勢の煽りにこういった向きが合せているといったところか。

こういった部分で上手く需給バランスを取っているのだろうが、さて目先の軍配は何れに上るだろうか。


連鎖現象

パンク懸念から本日も取引一時中断の可能性を示唆していた東証だが、ギリギリでなんとか乗り切った模様。

こんな状況下では先週末にも大和がヤッたようにまたも誤発注が出そうなところであったが、これもみずほから始まって日興シティー、そして大和とよく立て続けに起こるものだ。

株式系では少し前の2001年にUBSの誤発注事件があったが、その直後にもドイツがヤッた覚えがある。

こうして考えると乗物事故や少し前に問題になった食品関係等々連鎖的に続く事柄が幾つも出て来る。

素朴な疑問だが何故伝染するのか不思議だと思いませんか?