焦眉の急

さて早いものでもう明日は大納会であるが、本日は日本証券業協会がジャスダック証券取引所の再編問題について大阪証券取引所と統合させる方向で最終調整する意向を示している。

東証が蹴ってなお単独存続に固執していたジャスダックだったが、昨今の新興市場の低迷著しく乱立する同取引所の再編論議と活性化は焦眉の急を告げる問題であっただけに流れには逆らえない方向か。

一方で商品取引所であるが、東工取は来年7日から取引時間延長、東穀取も一部ザラバ化等々各々のカラーを打ち出しているがユーザーサイドとの絡み、また取引所に合せた会員の投資にしても先を見ると躊躇する部分がある一方で、対応しなければ自然と篩い落としのコースと何れも厳しい選択に迫られている。

構図的には斯様にリスキーで歪な感は否めないが、昨年大納会でコメントしたような所謂内輪の合従連衡から垣根を越えたものにいよいよ来年はなって来るのかその政策に注目してゆきたい。


皆様、一年間の御愛読まことにありがとうございました。
どなた様も良いお年を御迎えください。


広告塔

本日目に付いた件では元小学校長がFX取引で1億700万円を脱税し大阪国税局に告発されていた事件、これに見られるように今年目立ったニュースの中にFX関連の申告漏れの頻度が非常に高くなったがより身近になって来ただけにまだまだこうした件は表面化しよう。

身近のなモノと感じさせる啓蒙効果があったのは今迄何回も書いたが他でもないこうした報道に因るところが大きく、その人物はキモノトレーダーと揶揄された主婦やこうした元経論、元手にしても今回は220万円というから金商法で広告の謳い文句に神経を尖らせるのも馬鹿らしくなってこようというもの。

ちなみにそんな時勢を反映してか楽天リサーチによれば、今年夏のボーナスと比較して投資金額が多くなる向きの金融商品ではFX取引が第一位に輝いている。


利益相反?

サブプライムローンの余波で大手金融機関が相次いで巨額の損失を強いられ、直近ではシンガポール系SWFから米メリルリンチが出資を受け入れる等発表している中で先週発表されたG・Sの9〜11月期決算はすこぶる好調で、通期では営業収益と当期利益が何れも過去最高を記録している。

それもその筈、サブプライムローン絡みの資産担保証券のショートで軽く4,000億円以上の利益を上げたのだから一人勝ちで笑いが止まらないだろうが、これを反映してか同業数社の経営トップがボーナスを返上する中で同社CEOのボーナスは総額80億円近くになるとこちらもサプライズ。

しかし一方では同関連証券の販売をせっせと続け、顧客といえば可也の損失を被っているわけだから利益相反の観点からはどうなのだろう?こうしたケースを見ていると以前の日債銀他案件売却の際のアドバイザリーの一件もにわかに思い出される。


クリスマス一色

本日は日比谷公園にて明日から点燈される巨大なクリスマスツリーの内覧会があった模様で近辺は盛り上がっていたようだが、都内で他にツリーといえば表参道ヒルズもクリスタルのツリーあり、また東京タワーも然りと連休前になって嫌でもそうした雰囲気が出てくるというものだ。

何れもツリーだけに25日までという感じだろうが、久し振りに車で松屋の前を通ったらこちらはビルがルイ・ヴィトンになっており、これまた25日くらいまで電飾が施される模様とか。

ところでこの松屋、いつだったか銀座に老舗を構える旦那がセレクトした品を集めた企画展をやっていたが、再編の思惑が出る中で決算時に自主独立を宣言しておりブランドの進出盛んな中で企画一つ取っても地元密着型で差別化という路線にも見えるが、自主独立という中には再編劇があった他社の絡みも見え隠れし今後第二幕への続きも匂わせている。


Shrink

貸金業の適正化を目指し諸問題の解決を図る改正貸金業法が本日からいよいよ施行され、金融庁は同法施行によって業者の業務運営全般を監督する事となった。

夏場にも触れたが同業界は民事再生やら合併やらで淘汰が進み、いまだに過渡期であるが次期総量規制を睨んで各社前倒しの姿勢で臨むところが多く大手では既に足並みが揃っている。

これらによって間口が狭くなった分、またブラックビジネスが横行してしまうという懸念もさることながら、改正法で先行している業界では多様されている業務改善命令も導入される事から同業界は戦々恐々と時事にも出ていたが、コンプラで萎縮した業界は何処も似たような冬の時代が鮮明になって来た。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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