2ページ目

選択肢

さて昨日も触れた金だが先週記で「行列再び」として、GINZA TANAKAあたりでは金の売買を目的として再び行列が出来ている旨を書いたが、今週に入っても相変わらずの行列光景もその中身は先週の主に売却色から今週は一転購買色がぐんと濃くなっている旨の記事を見掛けた。

しかし今回のように一般的に尋常で無い相場の物は現れると彼方此方でその背景を謳う経済記事が溢れてくるが、今回もけっこう合点のいかないモノが多く金買いの対極でアベノミクスを酷評するものなど違和感を感じるし、また金製仏具が売れている件に関しても家宝としてとか果ては火事に遭っても価値を残す事が出来る云々の解説が為されていたモノもあったが、ぶっちゃけのところこの手は「節税対策」というのが本音だろう。

まあその辺はともかくも金の購買に3時間待ち云々との報道を目にするに付け、例えば先物の現引きやはたまた数あるETF等でも物を引けるモノもあるし、また小口でも同等のパフォーマンスとなるものも多数ある訳で、そういった選択肢等においてもますます啓蒙の必要性を感じざるを得ない。


山高ければ・・・

昨日は新しくこちらの金関連情報サイトがオープンしているが、見出しにも羅列されている通り金の国際価格が直近で急落を演じた。中国の1-3月期GDP成長率が市場予想を下回ったことで中国景気の減速懸念が嫌気されたというのが一応は理由の一つとされているが、GSの絶妙なタイミングでの推奨もいろいろと思惑を増幅させている。

斯様な暴落に見舞われると、年初に慎重に今年のレンジなんぞを説いていた関係者などの予測もあっという間に外れるというものだが、この辺は年初の日経平均の見通しなんぞと同じことで、年間などというスパンで予測してしまう事が如何に意味を為さないものなのか改めて考えさせられる。

さて、コモディティはショートするにも株式のそれとニュアンスが違う向きも多く気軽に?ショート出来るというところも便利だが、株式の方は差し詰め金関連ということではやはり別子こと住友鉱あたりがそれで、直近年初来安値を付けて急速に戻り歩調になっていたのも束の間、一気に二割近くも急落となり他の財閥系モノも揃って連れ安といったところ。

その辺は兎も角、そんな中を今週末から高島屋新宿店では金の買取と販売の専門店を導入の予定とか。金の催事モノは大手中心によく仕掛けられるが、百貨店で常設を設けるのは珍しい。まあこんな運びになるのもここ最近近年で金の注目度が高まったことのなせる技だろうか。


豚の次は鳥

一寸前までPM2.5やら黄砂やらと中国から飛来する脅威の話題に事欠かなかったが、今紙面を連日賑わせているのがやはり鳥インフルエンザか。これまた中国で感染が相次いでいるワケだが、はやパンデミックを先取りして株式市場ではマスク関連や感染管理品、検査キットまで急騰し、本日も年初来高値を更新しているモノが目に付いた。

こうした関連が突飛高しているのを目にするにつけ思い出すのが、4年前に騒がれた豚インフルエンザだろうか。あの当時は家庭用消毒薬の2か月分の在庫が数日で姿を消し、無いモノねだりの極みではマスクなんぞネットオークションで数倍から10倍の狂乱価格で落札されたような事件?もあった。

また関連株も以前触れた当時は「今後同様なことが起こるや否や三度目、四度目の各相場を迎えるにあたり今後どのように各々学習効果が発揮出来るのであろうか。」と書いたことがあったが、こちらは過敏に反応するが勝ちとばかりに記憶力の勝負になってくるものの前回あれだけ騒いだ割に何時の間にか事態は沈静化していった経緯をふまえ、ここでも正確なディスクロと適切な行動が求められようか。


デフレ下の盟主

先週末の日経紙ニュースクールでは「牛丼どうして値下げ?」として、輸入規制の緩和を背景に大手が従来価格から値下げし新価格を設定した旨の関連が載っていた。この辺は報道機関によって値下げ背景の捉え方が様々で各社のカラーが出ていて面白いが、同業他社の対応もまた注目される。

さて牛丼値下げといえば、当欄で初めにこの辺に触れたのが2009年くらいであるからもうかれこれ4年もの間この値下げ政策が繰り広げられているということになるが、デフレ期を通って来たファスト系ではこの牛丼系が消耗戦の様相を呈した一方でマックなどが同様の低価格等を武器に躍進した経緯がある。

直近ではこのマックの試行錯誤がいろいろと話題を提供しているなか失速感が拭えないが、果たしてこれで上記以前の状態まで体力回復が出来るのかどうか、円安も気になるところだがこの辺もまた見ものとなってくる。何れににせよ、この業界だけはデフレ脱却の機運とは無縁なようだ。


久し振りの暴れん坊

本日の日経平均は大幅続伸して高値引けとなったが、今週も日経平均はほぼ続騰で破竹の勢いとなっている。アベノミクスの恩恵に肖ろうと腕に覚えのある投資家は既に昨年から動いているが、彼らを横目で見ながらどう動いたらよいか皆目見当のつかない初心者は投信等という事になるが、この投信といえば話題になっているのがモルガンの「ザ・ジャパン」か。

人気が人気を呼び信託金上限の1,000億円に達した事から先月に新規募集を一旦停止したものの、今月から上限2,000億円に倍増して新規募集を再開。ところがそれも束の間、早くも上限到達予想との事で1週間そこそこでまたまた募集再停止となっている。

それもこれも通常の投信ではなかなか見た事も無い様な基準価格の甘い香りが蔓延しているからに他ならないのだが、その中身が色々な意味で凄い。申し訳程度に優等生的な銘柄も入っているが、多くの銘柄が既に種が吸い上がった一寸前なら堂々の仕手株扱いとなったモノばかり。さすがにこのメンツを見るに基準価格も仕手化しているのにも納得がいく。

こんな物の登場で思い出したのだが、一昔前にはあの山一証券の辣腕勢が絡んでいた新興市場の特定銘柄に絡めた物凄いパフォーマンスの私募ファンド等もあった。2度も瞬く間に募集停止となった上記投信でさえ遥かこのパフォーマンスに及ばないものの、デフレ慣れした向きがバブルと勘違いするほどの昨今の狂宴の中に紛れてこんな物が登場してくるのもそれはそれで新ステージならではの光景と言えよう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2013

4

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30