安値引けの船出

昨日末尾で、「とりわけ明日のソフトバンクはいろいろな意味で注目されるところである。」と書いたシフトバンクが本日はれて上場となった。兎に角マーケットからの吸収額は約2兆6400億円と過去最大IPOであったが、その注目の初値は公開価格1500円を2.5%下回る1,463円となり引けは14.5%下回る1,282円とある程度予想されていたとはいえ低調なスターとなった。

しかし今回のケースはまさに災難というかファンドでタッグを組んだサウジの皇太子も例の事件で国際的なザワつきに遭うという悪地合いのところに、大量に機器を導入しているファーウェイ社の副会長逮捕、時を同じく挙げ句には大規模な通信障害がブックビルディングを挟んで勃発とまさに逆風下でのIPOとなった。

そういった意味ではこれでも初値はなかなか健闘したともいえるが、この寄り値で異様な纏まった指値が這わされていた背景もいわれ主幹事絡めいろいろな思惑も出ていた。ともあれただでさえ親子上場の批判が燻るなか今後はこれを踏まえた高水準のガバナンス体制と併せ成長シナリオをどう描いて行くか、この辺が投資家の裾野を広げる意味でも焦点となってこようか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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