世論の顔色

さて東京五輪も酣だが、日本選手が金メダルラッシュで沸くなかで先にも書いたようにスケートボードの表彰式で東証一部の水産物竜会社ホウスイが度々映り込んだ事で、五輪のスポンサーでもない同社のホームページにアクセスが殺到し、株価も急騰し年初来高値を更新するなど俄かに話題になってしまった一件があった。

こんな珍事があった一方で、正式スポンサーの最高位とそれに次ぐ「ゴールドパートナー」といわれる錚々たる面子はこの度の五輪開会の是非を巡る世論が割れた挙げ句に無観客開催という事もあり、トヨタ筆頭としたトップが開会式への出席を欠席するなど世論にも配慮し自ずとPRも影を潜めざるを得ない旨が先週の日経紙に出ていた。

対照的に表面感覚では全アスリートに贈呈されたサムスンのスマホなどは選手が挙ってSNSにアップし国際規模でPRが奏功している感もあるが、費用対効果どころかすっかりアテが外れてしまったとの指摘喧しい国内勢も、例えば聖火や燃料電池車へは再生可能エネルギー由来の水素をENEOSが提供、またその車はトヨタが提供などSDGsのテーマにも乗り五輪を通じた発信に工夫を凝らしており軸足を変えた戦略もまた注目すべきであろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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