個人の指南書

欧米株に比べ日本株の出遅れが彼方此方で指摘されている昨今だが、昨日の日経紙投資情報面にはその要因として需給面で日銀がETF購入額を減らした影響も出ている旨が書いてあった。言わずもがな株式市場では二大鯨となっている日銀とGPIFだが、規模が規模だけにうち一つの投資スタイルの変更も少なからず各所に影響があろうか。

ところでもう一つのGPIFだが、先月に書いたように2020年の運用実績は37兆7986円の黒字となりその黒字幅、収益率共に過去最高を記録しており同紙の大機小機では「個人の運用、公的年金に学ぼう」と題し、プロ向けと思われがちな世界最大の機関投資家も長期の投資スタンス、最適配分、インデックス運用等々個人投資家が参考にすべき内容が多く含まれる旨が書かれていた。

確かにこう見ると最も有利なモノを追求し奇をてらった旬な商品やアクティブ多用に走りがちな向きは逆に新鮮さを感じるのではないか?今なお先が見えないコロナ禍だがコロナ後の世界経済回復を見据えた個人の資産運用の組み立てなど課題の一つでもあるだけに、オーソドックスな投資戦略を貫く原点回帰のスタンスは学ぶべき点が多いのはその実績が物語っているか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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