幻となる限日取引
さて、先週にはTOCOMで銀先物が1984年の上場以来初めて1グラム100円を超えたのに続いて、金先物も連日の高値更新から28年ぶりの高値にまで躍り出て、地金の方でも買い取りが遂に4,000円の大台に乗った。
連れてETF関係の方も、純銀上場信託、SPDRゴールド・シェア、純金上場信託、金価格連動型などが上場来高値を更新となっている。原資産周辺がそんな感じであるから日経・東工取商品指数の方も昨日には2008年9月のリーマン・ショック直後以来の水準を更新となっている。
ところでこの日経・東工取商品指数だが、約一年前に鳴り物入りで上場したものの値洗いにおいて理論価格との乖離が著しくなる設計ミスによってリクイディティーが著しく低下してしまっているのが現状。昨日もこんな高値更新の活況下とはいえ僅か65枚の出来高であったが、こんな状況から5月の新甫発会から限月取引を導入することを発表している。
業界活性化論上にはかねてから一部限月取引のデメリットが上がってきた経緯があり、そんな折の限日取引の登場だっただけに期待していたものだが、約1年で限月回帰の動きとなった。こうしている間にも指数系もETFが力をつけそうな気がするが、やはり要は設計である。