引き上げ目標達成?
さて、ウクライナ情勢の緊迫化台頭で経済制裁など欧米との摩擦が生じた時期から、ロシアが金の購入を増やしている旨が週末の日経夕刊に出ていた。米ドルやユーロへの依存を抑え、安全資産と言われる金の保有比率を一段と高めたとの見方が多いが、ロシアといえば外貨準備に占める金の保有比率を10%に引き上げる目標を掲げており7月にはほぼこの目標に達した模様だ。
これまで金準備については度々述べてきたが、昨年の今頃は新興国を中心とした世界の中央銀行の金買い意欲が依然として衰えていない旨を書いた事があり、トルコなどと共にこの4強に入っていたのも勿論のことロシアであったが個別の事情で逸早く積み増しが促進された格好か。
新興勢といえば2大消費国であるインドと中国もその存在が常に注目されているが、前者は店頭価格の急落を背景に購入意欲がジワリと回復している一方で、後者は景気鈍化が響きこれまでの金購入の勢いが失速している旨も先週の同紙に載っていた。足元では米利上げ時期前倒しの観測から軟調地合いが継続している金だが、個別ではまだまだこれら新興勢各々から目が離せない。