温度差と需要
本日の日経紙商品面には「NY金、下落基調に」と題して、米ドル高を受けてドルの代替資産とされる金が3ヶ月ぶりの安値水準で推移している旨が書いてあった。米国の利上げ観測が根強く、金利の付かない金からの資金流出が先物等も含めて各所で見てとれる。
SPDRゴールド・シェア純資産残高も5日時点で6月下旬以来の低水準になったというが、一方でインドや中国による宝飾などの店頭需要が膨らむ可能性があるとの指摘もある。ただこの辺は今月初めに書いたように景気による温度差や、国固有の祭典シーズン等の事情も絡んで需要の相違が出てこようか。
ところでこの宝飾需要といえば本日の日経産業紙には、宝飾需要が縮小するなかで地金・金貨は資産としての側面が強いということで近年の高騰と共にこれを買い求める動きが強まり、この個人購入量が世界で伸びている旨が出ていた。斯様に宝飾をおさえる格好でこれらが個人消費の伸びを牽引する現象が今後も続くのかどうか、この辺も注視しておきたい。