恒常化?

先週末の日経紙商品面には「WTI、ブレントに接近」と題して、原油安が続くなか今月中旬には国際指標の北海ブレントと米国指標のWTIがほぼ同水準となる場面があるなど両者の価格が迫っている旨が書いてあった。

需要や生産面を背景としたファンダメンタルズに加え先物での裁定などもこの辺を後押しして約1年半前の逆転劇も視野に入るとされているが、コモディティーでは最近貴金属の世界でも金と白金の逆転現象が今月中旬以降ニューヨーク先物市場で起きている。

上記の北海ブレントも経済低迷する欧州という背景があるが、プラチナも触媒用途のディーゼル車が主流になるこれまた欧州景気の先行き不透明という素地に加え、やはり中旬のスイス中央銀行による対ユーロで設定していたスイスフランの上限撤廃発表によってユーロ安が一気に進むなど外為市場の不安定さから安全資産とされている金も買われたのが背景になっている。

原油の頁でも末尾にはWTIが長期にわたりブレントを上回るかは不透明だとしているが、これらが今後長期化するか否かが注目されるところ。株式の世界でも同業などの株価逆転が起こった当時は初のパターン等と珍しがられたものも、その後それが恒常化し格差が更に広がるケースも近年多く安易なアノマリーは通用しにくくなってきているのかもしれない。


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