一過性に非ず
本日の日経紙商品面には「金相場 見通しを聞く」と題し、ここ上昇を続けて来ている金相場の勢いが続くのかどうか二氏へのインタビューが載っていた。年末にかけて上昇するとの予測と、年末にかけて下落すると両氏の見解はきれいに分かれたが、昨日触れたように国内でも金先物価格は約2年2ヶ月ぶりの高値まで上昇し直近安値からの上昇率は5%に達している。
これまで春先の仏大統領選やその後のロシアゲート疑惑が浮上した局面で1,300ドル大台に接近する場面がある度に弾かれていたものの、直近で浮上した米利上げ観測後退も背景にこの抵抗であった大台を突破し昨晩のNY市場では一時1トロイオンス1,349ドル台に上昇し約1年ぶりの高値を付けている。
こうした背景もあって北朝鮮の有事買いも一過性に終らずなかなかしつこい粘りを見せている点は防衛関連株のなかなか終わらぬ蒸し返し相場と酷似しているが、斯様な地政学リスクに米政策情勢不透明感が今後どの程度長期化してくるのか、この辺の動向が各対象商品の高値定着のキーとなって来ようか。