PGM下剋上

本日の日経紙マーケット面では「白金、下落が一服」と題し、ここ1カ月間値下がりが続いたプラチナの国際相場が週明けに付けた安値からショートカバーが先行し下落が一服している旨が載っていたが、このプラチナといえば先週は自動車触媒に使うパラジウム相場を16年ぶりに下回ったことも話題になっていた。

プラチナとパラジウムといえば当欄では今から2年前に「盛者必衰」と題し、工業需要低迷の環境から「〜パラジウムとは対照的にプラチナは更に低迷が恒常化する可能性もあるか。」と書いていたが、あれから2年が経過し果たしてというか遂にプラチナ価格がゴールドに続きパラジウムを下回る日が到来といった感じである。

パラジウムに先駆け既に当時からゴールドの価格をも下回っていた下鞘もいまだ解消せず2年8ヵ月超と過去最長の記録を更新し続けているが、これだけ恒常化するとクレジットカードなんぞもゴールドより格上のプラチナカードも肩身が狭い等との冗談も出てきそうだが、パラジウムカードは誕生当初よりプラチナより上位でカードのヒエラルキーもなかなか面白い。

しかしパラジウムの上鞘もゴールド同様に恒常化すると触媒もプラチナへのシフトさえ起きるとの見方もあるが、既に歯科の補綴などでは今月から保険適用の負担額が増加するなど末端への影響が現実のものとなってきており成り行きによってはメーカー等もその対応を迫られる事にもなるか。


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