関係悪化と金買い
本日の日経紙商品面には「世界の中銀 一転金売り」と題し、金価格が2000ドル大台超から史上最高値を更新していた8月に、コロナ禍で外貨収入源に苦しむ新興国を中心とした中央銀行が準備資産の一部として保有していた金を約1年半ぶりに売りに転じていた旨が書かれていた。
ネットで売却が上回ったという今回の件ではウズベキスタンやロシア等の国が挙がっていたが、ここ数年では米国債から金に資金移動するなどの動きがこのロシアなどで目立ち米による経済制裁を受ける同国の外貨準備に占める割合が20%に達しその残高は約2300トン超えと保有量4位のフランスに次ぐ水準となっている。
とはいえ上記のロシアは今年に入ってその動きを止めているものの、これと入れ代わる格好で台頭してきた存在でトルコが報じられており今年1月から5月累計で世界の中銀で最大の買い手となり前年同期比の伸び率も3倍となった模様。同国もまたここ数年米との悪化が報じられているが、ドル離れと併せ各国中銀のスタンスに大幅な変化が想像出来ない事から今後も金買いが継続されるのは想像に難くないか。