78ページ目   商品先物

混在取引所

先週頭に触れた東穀だがこれまで4月以降とされていたトウモロコシのザラバ取引移行を、取引システム改修方針により同移行が今夏以降になる見通しと週末に発表している。

ところで昨年末には「ユーザーサイドとの絡み、また取引所に合せた会員の投資にしても先を見ると躊躇する部分がある」とコメントしたが、本日は豊商事が大株主との初の業務提携事業であったCXカフェの今月一杯での休止を打ち出している。

まあこのトウモロコシを巡ってはほぼ遅れるというのが市場のコンセンサスであった為にやはりという声は多いが、板寄においての聖域では丁度中間に位置している同銘柄を終えて一段落となったその後の方向性は如何に、まずザラバ化は無理という商品もありやのように時折聞こえるがバラバラ運営で何時まで我慢出来ることやら。


CONSENSUSは非選択

金は900ドル回復から国内でも再騰模様となっているが、この金が大きく寄与してTOCOMの1月度出来高は前月比で45%増となった模様だ。

ところでTOCOMといえば「ロスカット制度で商品先物取引がより身近になりました」との謳い文句で新聞にも広告等載せていた通り、各社の裁量に委ねられた設定でのロスカット取引始動からはや一週間が経過したが利用状況はどうなのだろう。

賛否両論混在するがそもそもこの設定では場を見ながら外すというような悠長な事を言っていられないわけで、スプレッド等は当然張れる環境ではないだろうし今のボラティリティから勘案するにとても妥当な設定とは言い難いのが正直なところで、撤退促進こそあれ取り込みとのバランスは疑問。

対象層が存在するとはいえ個人的には斯様に不便な部分のみ目に付くし、先に時事のヒアリング記事を見た感じでは一部を除き選択している向きは殆ど居ないというのはまあ自然なところだろうか。


お開き後の規制

さていろいろ事情もあったのだろうが漸く重い腰を上げたというか何と言おうか、東穀取は乱高下していたNon大豆の臨時市場管理委員会を先月末既報の通り本日開き、新規玉に対して臨時増しを徴収したり20枚以上の玉を保有する向きの取引所への報告等の対応策を決めた。

株式あたりの信用規制を見ていると理解に苦しむ昨年からの対応であるが、まあステージというか器も全く異なるモノなのでそういうものだと思って傍観しているがこうした形での活性化はやはり其れなりの結果になった感じ。

まあ、結局のとこと昨年からの一連の動きで?一番美味しい時期?は介入等の邪魔が入らなかったわけで、第一幕は取る向きはタップリと取ったしヤラレた向きは其れなりにヤラレたわけで終戦処理の今更の規制は白けたメードが漂うが、おかしな値付け続出やら人為ミスに因る延刻事件に今回のNon大豆騒動、今後どうなる東穀取?といった感じである。


世界最強

さて今週気になった話題といえば、昨年夏にICEを退けて激しいCBOTの買収合戦を勝ち取ったCMEがNYMEXを買収する方向で予備的交渉に入ったとの報道であろうか。

この件に関しては一昨年の秋にも当欄で「〜目先米国では気になるのが主力WTIを擁するNYMEXあたりで、既にグローベックス上では提携しているものの、今回の件でまた動向が注目される事となったLMEと共に行方が注目される。」とコメントした事があったが、果たしてそうした流れは必然であったか。

先の件で元々が世界最大規模であったが何れにしてもこれで金融派生商品全般から農産物、天候に加えてエネルギーまで網羅する世界最強取引所が誕生、個々でも世界を代表する取引所であったがこうした再編劇を見ていると何処を取ってもその規模と行動の違いに、世界の流れから逸れつつ地盤沈下が懸念される取引所にはため息が出るばかりである。


協調体制下での金相場

今週もまた荒れたマーケットであったがドラスチックな動きの株式もさることながら、TOCOMでも金などはストップ安の翌日ストップ高で返ってくる等こちらもNON大豆並みの動きを見せていた。

一連の流れで相対的に利益の出し易い立場というか已む無しの売りでこれを含むコモディティも売り物を浴びたが、ETFもこの間急減しているというからやはり従来とは毛色の違う参加者の存在をこの辺のところから逆に感じたりもする。

さてFRBの緊急利下げから一先ずは急反騰となった環境だが、株式も此処まで悪化すると以前「協調の重要性」として書いた事のある金融政策も学習効果?からか各国利下げモードに入る気運となり金にとっては益々好環境が整うという事になるが、先ずはFOMCあたりで当局の追加利下げがあるや否やまた協調路線も併せて注目される。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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