系列<投資家

WTIが大台の80ドルを超えてなお続伸と騰勢が衰えないが、斯様な原油相場高騰が利益の拡大に繋がるとの思惑から商社株などここ物色対象になっている。中でも筆頭格の三菱商事など一昨日は年初来高値を更新する勢いだが、同社といえばもう一つここ数年の政策保有株が何所よりも大きく減少している銘柄としても挙がって来る。

同社は持ち合い株として流通大手イオンやビール首位のキリン、化学のAGCなど何れも大株主であったが、これら他多数の持ち合い株売却を進め70銘柄近くの株を売却している。つい10年前は同社の政策保有株は700銘柄を軽く超えていた事を考えるに、現在の政策保有株といえるものが約300銘柄であるから随分と身軽になったものである。

中でも上記のAGCなどは三菱系の企業であり、キリン等と併せ金曜会のメンバーだっただけに系列の結束力も一昔前とはその光景も変わりつつある感は否めない。いずれにせよコーポレートガバナンス・コードを背景に持ち合いの合理性が問われる時代で投資家目線の厳しさから系列より投資家重視という圧力は今後も鮮明化してくるだろうか。


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