分割機運

さて、今年は誰もがその名を知っているであろう日経平均寄与度の高い銘柄群の分割が目立つが、ザッと挙げても先ず3月にはユニクロのファーストリテイリングが1株→3株へ、4月には夢の国ことオリエンタルランドが1株→5株へ、ファナックが1株→5株へ、東京エレクトロンが1株→3株へ、信越化学工業が1株→5株、そして7月にはNTTも超大幅分割を実施済みだ。

今月もホンダやデンソー、ヤクルト本社やロームなど有名どころの分割ラッシュだが、先の日曜日の日経紙総合面にも「株式分割 個人買いやすく」と題し、東京証券取引所が望ましいとする最低投資金額とする「50万円未満」を上回る銘柄の分割が2023年10月末までに60件強と前年同期の2.3倍に増える見通しと書かれていた。

上記以外でも直近ではJR東海が11年ぶりに1株→5株への株式分割を実施したほか、村田製作所も1株→3株の分割を実施、アドバンテストも同じく1株→4株の分割を実施しており、村田製作所は2019年の3株分割以来、4年半ぶりの分割実施、アドバンテストに至っては2006年の2株分割以来、実に17年ぶりの分割実施となる。

来年から始まる新NISAに向けて個人投資家がより投資し易い環境へとの機運の盛り上がりから東証の示す望ましい投資単位の水準へ近づけようとの分割実施の増加だが、形ばかりの分割でなお新NISAの拡大した成長投資枠を軽く超過してしまう向きや、超値嵩のままこれまで静観してきた向きが今後重い腰を上げるのか否かこの辺の動向も注視しておきたい。


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