商習慣の発展的解消

昨日の日経紙投資情報面には「持ち合い株売却益4倍」と題し、2023年4月から12月期の投資有価証券売却益が6800億円と前年同期の4倍にも増えた旨が出ていた。持ち合い株といえば昨年の10月にはグループの持ち合い構造が強固な事で知られたトヨタグループでも、アイシンが政策保有株ゼロを目指す旨を打ち出したのが衝撃的だったが予想以上の急ピッチである。

この辺の背景には言わずもがな東証からのPBR改善要請等があるワケだが、持ち合い株解消に絡んで当欄で東証再編以前に取り上げた三菱系銘柄などその後の株価パフォーマンスが素晴らしい。減少が顕著だった三菱商事を巡り金曜会メンバーの株売却や三菱御三家の一角の三菱重工等も取り上げたが、それぞれ当時から株価ははや約2倍近くに化けている。これら以外でも積極解消組では芙蓉系の日立製作所などの株価上昇も顕著だ。

そういえば昨年の秋口に登場した所謂アクティブETFの中には「政策保有解消推進ETF」なる商品も登場していたが、本日はジワリと年初来高値を更新してきている。今月から始まった東証の資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応に関する開示企業一覧の公表と同様に、これらのアクティブETFにおいても解りやすいそのテーマ別に更なる改善圧力がかかって来ることも予測されるか。


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