中国関連劣勢
昨日の中国本土マーケットでは主要指標の上海総合指数がようやく7日ぶりの反発を見せていた。株式市場を巡り指導部トップが中国金融規制当局と協議する予定との報を受けてのものだったが、とはいえ週明けまで同指数は景気の不透明感から6営業日続落しコロナ禍で株価が暴落した2020年3月を一時下回るなど一人負けが際立っている。
株安の警戒感をいだく中国当局は先月から空売り規制や昨日は市場操作をするなど違法行為の取り締まりを徹底する対策に乗り出したが、とても歯止めが効いているとは言い難い。IMFでは今年の中国の成長率が4.6%に鈍化するとみており、さらに中期見通しでは3.5%まで下がるとしている。
こうした景気の不透明感は本邦の中国関連株にも影を落としている。2023年の日経平均の年初を100としてみた場合、同指数は昨年1年で140近くに上昇したのに対しファナックは横這いの100近辺を這い、モーターのニデックは約80に下落、クリームこと資生堂に至っては約60近辺まで下落しているが、目先では明後日の同社の決算発表に注目としたい。
資生堂といえば規模こそ違え同業の米エスティーローダーも中国関連として挙げられて来たが、その株価は2017年以来の安値水準に沈んでいる。同社の2023年10月~12月期の決算も中国本土などの売り上げ不振で採算の悪化が続き前年から減収減益で、収益性向上のために従業員の最大5%を削減する事を明らかにするなど厳しく、中国関連株の劣勢に今後何処で歯止めがかかるか注視しておきたい。