日本独自の錬金術
本日の日経企業面にも出ていたが、帝国データバンクによればかつてマザーズに上場していたウエディングプロデュース業のモックがとうとうパンクしたとの報があった。
同社で記憶にあるのは、なんといっても東証が第三者割当規制について重い腰を上げる一因になったともいえる十回にも亘る夥しいファイナンスであったとも言えるか。二年前だったか株式併合と組み合わせ、可能枠増枠から本来の上限が殆ど意味の無いモノになった上に少数株主は実質地位を失った件も話題になった。
ちょうどこの頃といえば他の新興市場モノもこの手のファイナンスがある面流行まくっていたし、払い込み完了との報にも係わらず突然の中止発表もあったりでその度に市場も翻弄され、いろいろと個別ではキナ臭い噂話には事欠かなかったなと。
勿論、増資そのものは取締役会決議があれば会社法上認められるものだが、これらを箱にして錬金が行われたのも否めないだろう。機動的な資金調達重視もいいが喰い散らかしが出来るヌケ穴もまた多し、上場制度整備懇談会等もこれら実施した企業が今や大半が市場からその姿を消してしまっている事を重く見るべきだろう。