政策としてのバブル
さて、お盆休みで夏枯れといわれる割にはそこそこ商いも出来て本日は反発している日経平均株価であるが、今週は連日年初来高値を更新する展開で心理的なフシ目に過ぎないながら昨年10月以来の10,500円乗せとかで市場は沸いていた。
強弱間対立もありチキンレース論も一部に出ているが、依然として前に挙げた主力の環境関連などは連日に亘り高水準の商いを保っている。そうそう環境関連と云えばその設定当日に挙げた投信の一つ、「野村RCMグリーンテクノロジーファンド」は先月末で残高は560億円に上った模様、また春先から日興コーディアル証券が売り出した「日興グリーン・ニューディール・ファンド」の残高は同じく7月末で約1,000億円にのぼり販売上限を引上げるまでになっている。
当欄では6月に「次は環境バブルか」として触れた件が、先週末の日経夕刊では90年代末のエコファンドブームを振り返り警鐘を鳴らす指摘で一部載っていたが、国策の一つとして煽っている場合は少なくとも初動に乗った向きを回転させてあげないと目的のバブルも醸造しないわけで、危機の収束の次の立ち直りではこれらの構築から膨張の繰り返し作業は必須ともいえるか。
前にも挙げた金融界の起死回生も絡めて、人とカネが存在する限り演出があればバブルが膨張してゆくのは不可避なわけで、そのテーマが大きいほど政策としての魅力も大きく着々と仕込みが行われることで修復作業は進行してゆくし、そうしたうちはEXITはこと一般には見えないのものだ。