葉をかいて根を断つ?

本日の日経紙には国内社債市場において、ノンバンク銘柄に対する選別が強まっている旨が載っていた。この手の社債といえば直近では武富士などが414億円のユーロ建て転換社債型新株予約権付社債の繰上げ償還を乗り切ったばかりであるが、スプレッド縮小の気配は感じられない状況とか。

さて、この消費者金融業界、改正貸金業法が完全施行となってそろそろ一週間が経過しようとしているが、なんでも総量規制では現状利用者の約半数もの利用者がこれに抵触してしまうとか。そうなるとやはり需要の矛先は一部ヤミ金紛いのところへ向けられ、また厄介な問題が出てくるのは想像に難くない。

一部として同紙にはノンバンクの中でもクレジットカード会社のように規制強化の影響が比較的小さい企業の社債では逆に強い需要がある旨も書いてあったが、このカードも楽観視は出来ない。ショッピング枠など総量規制の対象外という部分が狙われ、この枠を使った不正換金需要が早くもビジネス化しているとか。

政府としても激変緩和措置なるものを設けているようだが、本来のセーフティーネットの役割を持たせるとしたらこれは現状不可能といってもいいくらい難しい問題か。消費者保護のもと「葉をかいて根を断つ」のような小さい事ではないものの、利用者と共に業者の縮小も避けられないし、そうなれば過払い請求の構図もまた変わってくる。

何れにしても商品業界と何処か似ているこの業界、暫くはお上の意向に従いその経過を見るしかないか。


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