本人のみ知る真意

さて、昨日はFX(外国為替証拠金取引)の規制強化について触れたが、規制強化といえばヘッジファンド界もまた然りで、先週には複数のメディアが米著名投資家のジョージ・ソロス氏が同氏率いるソロス・ファンド・マネジメントの顧客の預かり資産を今年末までに全て返還することを決めたと報道している。

最近のジョージ・ソロス氏関係の報道では5月だったか金関係のコモディティ物を相当数処分したとの報道が記憶にあるが思えば整理過程の一環だったのもかもしれない。ただ、キャッシュ比率75%、そのディスクロされてきた運用規模からいって今回の返還総額は10億ドルというから外部資金など既にけっこう整理が進んでいたとも考えられるか。

同氏が閉める背景にはSECへのルール変更で顧客登録や取引実態報告等などの規制強化に伴う当局への詳細な情報開示などを回避するのが狙いとされているが、同氏ほど話題にされていなかったものの今年3月にはRJRナビスコに敵対的買収を仕掛けた米著名投資家カール・アイカーン氏も顧客資産を返還すると公表している。まあある意味ニュアンス的には自由にやりたい上場企業のMBOと似ているだろうか。

斯様に現況世界の金融当局は規制強化の動きに入っており、米国などリーマンショックの反省やらトラウマやらでその最たるものだろうか。ただ実体経済始めとしてリクイディティーが其れなりに確保されなければ縮小の弊害も出て来る懸念が燻ぶり、この辺が規制リスクなるものになって来るだろうか?


関連記事

この記事のハッシュタグに関連する記事が見つかりませんでした。

最新記事

カテゴリー

アーカイブ