ショートターミズム

昨日の日経紙には「金、短期売買で乱高下」として、金の国際価格が荒い値動きとなっている旨が出ていたが、そんな要因として先行きが不透明感から中長期の姿勢の投資が減った為、価格の変化率やチャートの節目に着目して短期売買するプログラム取引の影響が増している為としている。

ところで短期志向を指摘しているのは何もコモディティに限ったことでなくその前の頁の「一目均衡」には、米国にまん延する短期志向として個別銘柄が割安かどうかといった視点が後退し現物株の取り扱いが減る一方で、関心が向かうのはオプションの例を挙げ目の前の現実で資金が右往左往する相場の方向感という記事も出ていた。

もうこうした構造は別に海外に限ったことでなく日本でも数年前からほぼ定着しており、将来を見据えたリスクマネーなんぞの悠長なことを唱えている向きは不安定相場では恰好の肥やしになってしまうのは明白。歴史的安値に落ち込んだTOPIXや主力の個別はリスクオフだけでは説明が出来ない問題を内包しているわけでデレバレッジの世の中、市場構造も斯様に変貌し商いやインフラもまた併せて進化を遂げつつあるのは自然な流れだろうか。


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