専業の厳しさ
本日も日経平均は先物主導で売られ5日続落、こんな地合い下では派手に乱高下する仕手系も幾つか出てくるがさしずめ直近ではジーンズ中心のカジュアルチェーン、ジーンズメイト株か。1ヵ月の間に100円そこそこから600円超まで急騰を演じたものの、先週末から一転して連日のストップ安の後もここ数日未だ終戦処理が続いているといった感じである。
ところでジーンズといえば、先月末にはあの「エドウィン」グループが投資の失敗を隠すために不正経理を繰り返していた疑いがあることが発覚したとの報道があった。証券やら為替デリバティブやらと詳細は諸説あるが、近年の業界の厳しさを反映してこのエドウィンと共に和製の双璧であった「ボブソン」に至っては民事再生申請するも再建のメドが立たずにとうとう破綻している。
安値合戦の標的にされた余波でジワジワ浸食が進行してきた格好だが、思えばちょうど3年前にユニクロが1,000円を切る価格帯のジーンズを打ち出し、その後にイオン、ダイエー、西友が800円台を、更にはドンキが600円台を出すなど証券会社の手数料並みに安価の売出し合戦を繰り広げていたものだ。
大手がやはり本腰を入れてくると専業はコスト面で対抗出来得る筈もなくやはりきついワケで、そんな逆境の中でこんな事件発覚を見るとまさに弱り目に祟り目といった感だが、他の業界でもこれと同様の環境のものは多業種に亘っておりまだまだ予断を許さない状況である。