ハラル
先週金曜の日経紙一面には「日本初ハラルファンド」と題して、イスラムの戒律に沿って投資する「ハラルファンド」が、広銀等の出資でベンチャー投資会社とマレーシア政府系投資機関等の組成によって日本で初めて誕生した旨が載っていた。海外輸出を目指す日本の食品企業などに投資し、製品のハラル認証取得をはじめイスラム圏での事業に不可欠なノウハウも提供するという。
このハラルだが大使館の多い麻布・広尾近辺のマーケットではハラル認証製品が前々から並んでいるのは目にした事があるものの、しかし最近はハラルに関する報道が多い。昨年暮には成田空港ではVIPラウンジ等でハラルミールのケータリングサービスの提供を開始し、更には今年の夏までには専用キッチンで調理された料理を提供するハラル認証レストランを導入する予定となっている。
またエアラインの方もANAなどではマレーシア拠点で世界最大のハラル機内食プロバイダとの業務提携を開始、今後は自前調理でそのメニューラインナップを広げるというが、これまで人気店の導入や炊立ての提供など食に関して他社に抜きん出た試みを行ってきた同社だけにこんなところも注目される。
そうそう食といえば、あの京懐石の美濃吉もハラル御膳やハラルコース、懐石を既に提供している。ホテルも礼拝のセットをそろえているところも多くなったというが、東京オリンピックも決まり、その数20億人前後とされる市場規模は日本円で50兆円とも試算されるだけに各業界も斯様な対応を必要とする段階に入ってきているということなのか。