岩盤規制
昨日の日経紙社説には「治療の選択肢広げる混合診療の拡充を」として、保険が利かない自由診療を一連の治療の中で組み合わせる「混合診療」の拡大を検討する件に絡んだ旨が載っていたが、安倍政権の成長戦略の具体化への期待が高まっているなかでこの分野は政府内での対立がいわれて久しい。
この混合診療に関して当欄で最初に触れたのが漢方薬の保険適用外論議が騒がれた5年ほど前であったが、足元で規制改革会議が適用拡大のため医師と患者が同意すれば混合診療の対象とする選択診療を提唱しているのに対し、厚労省は高額医療の強要懸念等々慎重意見はブレていない。
ただ今まで自身の経験で言えば、大手大学病院でも個人開業医でも自由診療と保険診療に結果が大差無き場合などこれを選択する必要性がない理由を医師がしっかり説明してくれるケースが多く、その辺の懸念は杞憂と思われるしまして歯科系など既にその境界線は無いようにも思う。
医療格差の広がりという論もまたあるが、衣食住とてこれとステージは同じではないだろうか?反対勢力の懐柔も時間との戦いではあるが自由診療の受け皿となる機関の充実もまた課題、いずれにせよ原則論にとどまったものを変えることができるかどうかその成り行きが注目されるところ。