期待何処まで
昨日の日経紙羅針盤には「官製グレートローテーション」として、公的年金の積立金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、約130兆円の運用資産のうち過半を占める国内債券への投資を減らし日本株などを買い増す模様との件が書かれていた。
今でこそ大台を回復するまで全般嵩上げとなっている株式市場だが、これまで売り込まれたあとの反発はなにかとこのGPIFの思惑に絡んだものが度々あった。それもそのはず運用比率の1%引き上げで1兆円の資金流入が見込めるワケだからインパクトは大きく、昨年末からの見積もりでは2割前後までの買い増し余地があるという事でそのまま反映させれば約3兆円の買い増しということになる。
日本がデフレを脱しつつある事で債券への投資偏重を改めるとの機運というがなるほど現況で10年モノ国債なんぞで年0.5%台、これが金利上昇局面であれば値下がりリスクもそれなりなものになってくるわけで、その辺から現況の株式配当利回りを考慮するにやはりまだ魅力的な対象ではある。
同紙末尾にはGPIFの買いに合せて先回り買いの利食い売りが浴びせられる可能性もとあったが、それを呑み込み更なる上昇となる資産効果を発揮出来るか否か企業側にも課題はある。