あれから9年

さて、連休中の日経紙(日曜に考える)では、2006年のライブドア事件が取り上げられていたが、考えてみればあれからはやちょうど9年が経過したワケだが今でも当時の様子が鮮明に思い出される。同紙の冒頭にはプロ野球への参入構想やニッポン放送株の大量取得など書かれていたが兎に角奔放な企業だった。

上記の通りその辺は特に株式政策において顕著で、問題となった関連のバリュークリックジャパンの100分割に見られるようにのべ3年で数万分割という異例の分割劇を繰り返しその度に株価が乱舞したものだ。こうした過程で様々な輩が入り込み兜町でも当時いろいろと噂が絶えなかった光景が懐かしくもある。

ただ、東京地検の捜索によって連日同社株はストップ安でも注文が入らない比例配分の憂き目に遭った際に、宴の後のナントカよろしく度重なる分割で単元既に最小の1株にまでなっていた事から比例で引っ掛かったのが1株とかだったりした場合、株式売却代金から手数料を引くとマイナスになったりする笑えない事例が出たりしたものだった。

しかしファイナンスにしてもこの分割はじめ株式交換からTOBまで、とことん隙間を見つけてグレーゾーンのギリギリを這っていったところは当時の盲点を炙り出したといってもよくそうした点での貢献?度合いは計り知れなかったと個人的には思う。簡単に纏めてしまえば倫理観云々という問題であったのであるが、逆に昨今ではそうしたエッセンスを持ったベンチャーがめっきり見当たらなくなったのが寂しいところでもある。


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