翡翠もまた
昨日は中国中銀の利下げで過熱した中国の株式市場と、それと共に投機が過熱した信用取引における会員のペナルティーがあった旨を書いたが、こうした中国国内の過剰流動性資金はなにもこうした株式市場のみならず美術品や宝飾品(原料)にも流れ込んでいる。
記憶に新しいところでは昨年の11月に当欄でも取り上げたが、集団泥棒の醜態まで世界に晒す事になった赤サンゴがある。入札価格が数倍になり末端相場は数十倍まで跳ね上がったが、日曜日の日経紙では「ヒスイに中国マネー」と題してミャンマー特産のヒスイの売買が中国から訪れた仲買人によって活況を呈している旨が載っており、こちらは更に値上がりが顕著で10年前に比べて単価が100倍以上になったという。
上記の赤サンゴの場合昨年の輸出は中国向けが71%にも上ったが、ミャンマーではこのヒスイの輸出額が前年度比で3倍となり中国向け輸出は実に90%にもなったという。一部ブローカーバブルが発生している一方で中小業者の軋轢も起こっているというが、モラル無き過剰流動性は想像を超えるものであり早くも次のターゲットを模索している。