レセプト国内版

さて当欄では昨年11月にも一度触れていたレセプト債だが、先週はこれを発行したファンド3社と運営会社破綻に絡み証券取引等監視委員会が債券を販売したアーツ証券に行政処分を出すよう金融庁に勧告、これを受けて金融庁は同日に金商法違反の「虚偽告知」にあたるとして同証券の登録取り消しの行政処分を下し同証券は東京地裁に破産手続き開始申し立てとなった。

この「レセプト債」、ファンド資金で医療機関から診療報酬請求権を買い取り投資家には後にファンドに入る診療報酬を原資として償還・配当というカラクリだったものの、ファンド側は債券発行を始めた直後から自転車操業で出資金の流用が始まっていたといい、結局ファンドの破綻で約2470の法人・個人に発行された約227億円が償還不可となった。

記憶に新しいところで、このレセプトの即金屋的なカラクリを標榜し破綻したものでは米MRインターナショナルもあったが、証券会社を隠れ蓑にした挙句にパンクした地場証券会社といえば金融当局を無視して南ハイイールド・ボンドなる社債を売った上に預り金まで消えていた一昔前の南証券などもまた思い出される。

また、単純に顧客資産を横領し数年前に破綻した仕手筋御用達で有名だった地場証券会社もあったが、この手の会員は「ハコ」にされるケースがやはり多く顧客側も会員や扱い商品への審美眼が問われよう。


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