無国籍の8才
さて、インターネット上の仮想通貨ビットコインのドル建て相場がここ1ヵ月で6割もの上げ幅を記録し、先週末には遂に伝統的な「無国籍通貨」である金の史上最高値である2011年9月の1,920.8ドルをも上回った事が話題になっていたが、今週に入ってからもこの勢いは衰えず2,000ドルの大台を超えて連日で史上最高値を更新している。
ビットコインといえば今年3月には金相場を超えたと話題になっていたがはやその金の史上最高値をも更新、その3月にはSECからETFの認可が得られなかったとの報で970ドル台にまで急落した場面があったものの、約2ヵ月で相場は2倍になった事になりなんとも破竹の勢いである。
斯様に相場も熱いが、既に公共料金の一部支払いや今週はLCCのピーチ・アビエーションが年内にもビットコイン導入と発表、また過日ビックカメラへ行った際にも「ビットコインが使えますと」いうお知らせをエスカレーター脇で見るなど実用化の波も彼方此方で広がっている。
これら各所での注目度合に並行し関連株式もモノによっては倍化するなど連日の大賑わいを見せているが、ETF認可の一件では政府による信用裏付けやトラッキングエラーの問題の壁の前に泣いた無国籍通貨も、価値交換手段では対照的に本領発揮といったところで未成熟市場が今度どの程度代替資産としてのポジションを構築してゆくのか引き続き注目してゆきたい。