アパレルの苦悩
さて、本日の新聞の折り込みチラシには有楽町ルミネの明日からのバーゲン広告が入っていたが、他アパレルに遅れること約一ヵ月という感じで出遅れ感が強い印象だ。この辺に絡んではちょうど昨日の日経紙で「アパレル、根深いセール病」と題しこのルミネの事も取り上げてあった。
冒頭に「今年、一石を投じた。」としてバーゲンセールの開始時期を他社より約1ヵ月遅らせ定価販売を衣料品ブランドに促したとあるが、原点回帰の観点から歓迎すべきとの大義名分があるも実情は他店との整合性や商慣行の都合から形態を変え実質セールに踏み切っているのが現状のようだ。
アパレルのセールに関しては今から5年くらい前の当欄でも一部百貨店で先行させた夏のセール先送りが軒並み空振りで減収になり共倒れになった旨を書いていたが、デフレ長期化は斯様に後戻りが難しい産物を生み出してしまっている。ルミネでなくともかれこれ5年ほど前からこんな一石は投じられているものの、麻薬の如きこれらを絶つ原点回帰が適うのか否か各社の試行錯誤は続きそうだ。