アルチンボルド展
さて、日曜日で幕を閉じてしまったがそんな終盤に国立西洋美術館にて開催されていた「アルチンボルド展」に行ってきた。3ヵ月も開催されていると序盤にはなかなか出向かないものだが、この誰でも一度は何所かで見た事があるであろう寄せ絵の代表作が一堂に会する機会自体なかなか無く貴重だ。
エントランス手前から自分を映した写真がアルチンボルド風に変換されて一緒に2ショット写真が撮れるというSNSの為に用意されたようなコーナーもなかなか面白く、世界各地から集められ集結した代表作である春夏秋冬の四季シリーズはやはり圧巻でこれほど間近で見る事が出来たのには本当に感動した。
とはいえさすがにアルチンボルドの作品だけでこの会場を埋めるのは無理があるだけにその他いろいろな作品が展示されていたが、中には貝をモチーフにした瑪瑙の鉢や水晶製の平皿などの美しすぎる宮廷の調度品や、レオナルド・ダ・ヴィンチの画などの嬉しい誤算もありなかなか考えた構成だなと感心。
ところで現代でも形を変え脈々とそのテイストを受け継いでいるアーティストも居る。例えばポーランドの女性アーティストのアンナ、長らくハイブランド等のファッションモデルであった彼女はリアルな野菜や果物を膨大な時間をかけ接着剤無しで台紙に取り付けそれを再現した作品を展開しているが、絵画とはまた違う実に完成度が高い作品に仕上げておりいつの日か彼女の展も何所かで観てみたいものだ。