薄れる相関

本日の日経紙・一目均衡には「マネー呼ぶ原油の曲線」と題して、ヘッジファンドなどによる米原油先物の買い越し残高が2月に74万枚近くまで増え過去最高を記録した旨が載っていた。OPECやロシアが協調減産の追加策を決め、世界経済が回復基調を強めて原油国際需給が均衡するシナリオが見えてきたという。

そんな状況から米株式とほぼ連動していた原油は、2月以降主要国の株価が急落する場面でもあまり下落せず3月下旬からはその上げを鮮明にしてきている。こうした米株との相関が薄れたケースとしては、この原油のみならず教科書的に逆相関の関係にあるはずの金価格もまたこれが崩れている。

トランプ大統領の新政権下で株式市場が堅調に推移するなか、政治や通商リスク含め数値化出来ないリスクに備えてという根強い投資家心理が働き昨年はほぼ同じように金価格が上昇傾向を示してきた。冒頭の通り原油のロングが74万枚近くまで増える一方で、ショートは3年半ぶり低水準となっている内部要因とも併せ近年の数値化出来ないリスクの顕在化には注意が必要だろうか。


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