大都市圏の苦悩

さて、昨日の日経紙・経済教室には近畿大学教授のふるさと納税と地方財政と題した項があったが、ふるさと納税といえば総務省は今月アタマに昨年度の寄付額が5127億円だったと発表している。これで6年連続の過去最高更新となったが、最高となったのは寄付額に限らずこれに基づく19年度の住民税控除額もまた記録となった模様。

昨年も同控除額が前年比で約4割増加した旨が総務省発表で為されていたが、今年も約3割増加となりはたしてというか東京の控除額が昨年の約645億円から今年は867億円と突出して多く、市区町村では横浜市の136億円はじめ大都市圏の自治体にとっては引き続き頭の痛い状況が続く。

しかし今回の新制度で外された全国最多を集めた大阪の泉佐野市含む4市町が寄付額の22%を占めるなど駆け込みが如実に表れた格好となったが、これを境に寄付額増加が一服し本来の姿への転換点となるか否か?19年度住民税控除対象者の割合は7%程度と同紙では書いてあり、除外対象からの流出分などと併せその伸びしろを勘案するにまだ地方交付税の恩恵の無い大都市圏の苦悩は続きそうな感もある。


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