逆オイルショック下の珍事

本日も日経平均はWHOによるコロナウイルスのパンデミック認定を嫌気し急落、ザラバでの1,000円超えの急落はこれで今年は4回目となるなど金融マーケットは今週も大揺れが続いたが、急落の憂き目に遭ったのは原油も然りで週明けのWTIは一時33%安となるなど1991年の湾岸戦争以降で最大を記録した。

まさに「逆オイルショック」ともいえる暴落だが、こんなオイル安の状況下にもかかわらずつい最近まで目立っていたオイルショック時の買い占めを彷彿させるような珍事といえばトイレットペーパーの品薄現象か。漸く購入が困難ではなくなってきたが、政府やメーカー側が潤沢な在庫があり買い占めは慎むように繰り返したものの、結果的に切羽詰まって必要な向きが入手困難だったのは事実で説得力に欠けた声明だったのは否めないところ。

かつてのオイルショック時もデマの連鎖がモノ不足への恐怖を煽り今なお語り継がれる買い占めに人々を走らせたものだったが、しかし今や中高年層になった向きが幼少期に経験した斯様なトイレットペーパー買い占め騒動があれから50年近く経ったこんな現代でも起きたのは時代が変わっても人の行動原理は変らないという証左であるのは言わずもがなか。


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