数奇な関係?

さて、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛の影響が災いし企業破綻も月を追うごとに増加してきているが、先週は東証に上場しているレナウンが東京地裁から民事再生手続き開始の決定を受けとうとう国内の上場企業の破綻が出た。上場企業の破綻といえば昨年1月のJASDAQのシベール以来、16ヵ月ぶりの事か。

先の決算では2期連続の最終赤字を計上し決算短信にはGC注記を記載していた事で、最近の投げ売りのようなプライスが付いたダーバンのセール案内が増えていたのにも不穏な空気を感じていたが、そういえば今月上旬に同じく民事再生法申請した米のJクルーもかつてレナウンが販売していたのを思い出す。

ところで米でも今週決算発表を予定していたアメリカを代表する百貨店大手JCペニーが奇しくもレナウンと同じ日に破綻した報が飛び込んできたが、新型コロナウイルスの影響で破綻となった百貨店では先に破綻したハワイでもお馴染の高級百貨店ニーマン・マーカスに続いて2例目である。

このレナウンとJCペニー、上記の通り破たんした日付も同じだったが皮肉な一致で両社ともにその創業年も1902年という老舗。バブル当時まで流れていたCMソングもいまだ直ぐに浮かぶが、かつてアパレル日本一まで駆け上がった同社が近年の業界変遷から誤算の身売りの末にこのコロナ禍でとどめを刺され市場から退場する様は産業構造の転換期を如実に物語る。


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