HYIPの甘い罠
さて、先週話題になったニュースの中に磁気ネックレスなどの預託商法を展開し高齢者ら延べ約1万人から計約2100億円を違法に集めたジャパンライフの旧経営陣らが今更ながら詐欺容疑で逮捕された件があったが、同社といえば「桜を見る会」に絡みいろいろと物議を醸し出しその名を知った向きも多いか。
この辺は世代でもまた違うと思うが、磁気商品よりも同社の売り上げがピークを記録した今のミドル世代が学生だった頃は健康布団を主力としたマルチ商法が全盛であった。同時期には豊田商事事件も世間を賑せていたのも記憶に新しいが、思えばこの時期はバブルの走りの頃で世の中がギラギラしていたのも鮮明に思い出される。
販売預託商法の類では当欄でも過去安愚楽牧場など取り上げた事があったが、他にケフィアやMRIも然りでHYIPの甘い匂いに吸い寄せられネットワークビジネスと共にこれらは何時の時代でも廃れることが無い。冒頭のジャパンライフもそうだったが、著名人の利用や怪しさのハードルを取り払う程度の長期運営を続けている等々の部分もあるだけに幅広い層の金融リテラシーの一層の向上が急務の課題だろうか。