10大リスク2021
さて、先週取り上げた日経紙恒例の「経営者が占う」シリーズと共に年明けは地政学リスク調査会社ユーラシア・グループの10大リスクも発表されているが、今年の10大リスクとして挙げられた首位には「時期米大統領」が選ばれ、2位にはやはり新型コロナウイルスが入りここ数年その動向が注目されているトルコが昨年の10位から7位へと順位を上げていた。
同社は昨年も首位に「誰が米国を統治するのか」を挙げて米大統領選の不確実性を巡るリスクを指摘していたが、上記の通り今年も米国内政治を最大のリスクとしている。既に先週の連邦議会議事堂への乱入事件を受け民主党のトランプ大統領弾劾訴追案下院提出で政局混乱が懸念されるところだが、確かに先の大統領選では曲がりなりにもトランプ氏が実に半数の7000万票超を獲得したという事実は大きい。
これだけ分断が深刻化している米社会を一つに纏めるのは至難の技ともいえ、この影響が国境を越えて広がってゆくのかどうかこの辺は外交政策等にも少なからず影響を及ぼしそうだが、長引く新型コロナの影響もワクチン外交など絡めて4位に挙げた米中緊張の拡大に掛かって来るしコロナ禍で経済危機に直面する7位に挙げたトルコや10位に挙げた中南米もまた然り、米中心に今年も目の離せない展開となろうか。