復帰後の道のり 

本日は東芝の筆頭株主エフィッシモ・キャピタル・マネージメントとファラロンらアクティビストによる株主提案を審議する臨時株主総会が都内で開催された。同社は先月に2021年3月期の連結純利益見通しを上方修正し配当も上積みすると発表しているが、当欄でも昨年触れたところの定時総会運営を巡っての事務処理等の不適切処理や議決権行使を巡り一部圧力があったとの疑いに絡んだ株主側要求による異例の臨時総会開催となった。

この件でこれまで東芝側は集計作業その他について調査を実施した事で更なる調査の必要性は無いと反対していた経緯があったが、果たしてエフィッシモの提案が賛成多数で可決された。欧米等では電子的議決権行使が主流となっている現代において旧態依然な郵送形式に加え株主総会が集中する特異な形態という問題も背景にあったものの、やはり最も基本的な株主の権利を損ないかねない部分の是正は喫緊の課題ともいえる。

今後は6月の定時株主総会で結果が報告される予定となっているが、一方で昨年11月公表の新経営方針に関してファラロンから出されていた議案に関しては賛成少数で否決された。先にめでたく?二部から一部へ悲願の復帰を果たした同社も再建途上で株主構成など大きく変わりその影響から緊張関係が続いているが、一部復帰が株主との新たな関係を構築する契機になるか否か引き続き注目される。


関連記事

この記事のハッシュタグに関連する記事が見つかりませんでした。

最新記事

カテゴリー

アーカイブ