不毛の寄付か

本日の日経紙・底流には「勝者なき財源争奪戦」と題してふるさと納税を取り上げ、同制度も地方の総体としてみると制度の恩恵より負担が大きい状況となっておりならしてみると全体のパイが縮小するマイナスサムの競争は不毛でしかないとの意見が書かれていたが、依然として個人の人気は高く先月末に総務省が纏めた昨年の寄付総額は約6725億円となっていた。

実に寄付総額は前年度の1.4倍に増加し過去最高を記録、その寄付件数も制度開始以来12年連続で最多を更新とこちらも記録を伸ばしている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「巣ごもり需要」を背景に各地の返礼品を楽しむ寄付者が増えた結果だが、其の内容も寄付形態も日進月歩の多様化で選択肢が飛躍的に広がった影響は大きいだろうか。

一方で冒頭に関わって来る事だが、21年度の住民税控除額は都市部住民が返戻品目当てに地方に寄付するケースが多く前年度比1.2倍の約4311億円とこちらも過去最高となっていた。賛否両論喧しいが医療従事者支援や被災地支援などの返戻品で寄付総額を押し上げた部分もあり新常態へと少しずつ変化している中身にも引き続き注目してゆきたい。


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