明暗のGW

さて、GW目前だが今年の場合は新型コロナの制限が緩和されたことにより自宅で過ごす向きが減少し、旅行などいわゆる外向きな動きが復調するGWになりそうだ。そうした事で調査会社インテージによればGWにかける予算は一昨年の15,908円、去年の16,407円に対し今年は27870円と去年に比べて約1.7倍と大幅にアップしている。

この恩恵を受け特に復調を見せそうなのが旅行業界で、JTBによれば今年のGWの国内・海外合計旅行者数はのべ2470万人と新型コロナの影響が出る前の19年比で1%減水準まで回復、円安の影響を受けない国内は特に好調で19年比2%増と過去最多を見込むという。先週発表した国内航空11社のGWの国内線予約合計も245万人と前年同期比で23%増となっている。

円安や燃料高の影響で海外旅行、国際線は低調だがその逆でインバウンドは急回復、訪日外国人旅行者数は今年3月で181万人と前月比で約23%増加、今やコロナ前の7割くらいまで戻ってきている。GWのホテルもラグジュアリー中心に満室が目立つが、需給逼迫で客室単価も首都圏で約5割上昇し更には外国人向けにプレミアムルームを設け更なる書き入れを狙う施設も増えている。

そういった事でGWの市場規模は全体で2兆7114億円になると試算されているが、そんな裏でこの復調に対し一部受け入れ側はコロナ禍で従業員を削減した傷が癒えず人手不足問題のジレンマに陥っている向きも少なくない。ホテルなどこうしたところは稼働率の限界を単価でカバーする動きも出ないとは限らずまだ料金も上がって行きそうな雲行きだが、いずれにせ連休明けには新型コロナは5類に移行し復調も一層顕著になってくることでこの辺が課題として残るか。


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