ガリバー参入

年末のこの時期はふるさと納税も駆け込みが目立つが、ふるさと納税といえば予てより参入の噂があったアマゾンが先週からふるさと納税仲介サイトをスタートさせている。開始時点で全国約1000の自治体が参加し掲載される返礼品は約30万点にのぼるが、アマゾンのマグカップからアマゾンミュージックのノウハウを生かして人気アーティストを能登町に招いての能登半島地震や豪雨災害の復興支援コンサートを返礼品として提供するなどユニークなオリジナル商品も見られる。

またアマゾンの持つ独自の物流・配送サービス網を自治体が利用し今月中に約1000点の返礼品の翌日配送が可能になるが、配送日の指定まで出来るのは他社には脅威だ。脅威といえば物流網に加え資本力も体力もある同社は自治体への手数料を低く抑えることも可能で、その分返礼品内容の向上が図られて顧客により魅力的に映る返礼品の提供が可能になることも予想される。

またふるさと納税といえば総務省の度重なる規制で来年は返礼品へのポイント付与が禁止の運びとなる。ポイント付与率で顧客を集めて来た大手の楽天は当然これに反対し署名活動まで実施したが、新規制でこれらの差異が無くなるとなれば利用者や自治体にとっても選択肢が広がることになる。既にふるさと納税は大手コンビニまで参入する激戦になっているが、1兆円を超える市場もこのアマゾンの参入で業界勢力図も大きく変わる可能性も出て来ただけにますます目が離せない。


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