プロ不在で膾を吹く

先月あたりから度々報じられ本日の日経経済面にも出ていたが、厚生労働省は厚生年金と国民年金の08年度決算を発表、運用損が響いて国民年金・厚生年金共に過去最大の赤字幅になったと報じられている。

さて将来どれだけ受給出来るのか未知ながら、なんでも昨年の秋以降の世界的な市場混乱に直撃され原資が兆円単位で大きく痛んだらしいが、日本の運用は債券運用主体だから海外に比べると金融危機の影響は小さい等と疑問府の付く解説も一部見かけた。またSWF(政府系ファンド)が論議され久しいなかこの現況下一割程度の規模をプロ運用のファンド系にという意見も出ている模様。

今年の年度末には、生保も含め「順張り」と「逆張り」のカラーが分かれるところだが動きたい時に動ける余力を持つのはマイノリティの方かと書いた事があったが、この手も羹に懲りて膾を吹くよろしく機動性を未だ持っていないのは何とも歯痒い。

そもそもが財政検証で虫のよい運用利回りを希望している事が前提になっているが、逆にこれら確保するには其れなりにリスクを取りに行かない限りまず難しいか、縦しんばファンド系にするにしても運用会社巡ってまたマッチポンプのような事も心配になるが、何より金融リテラシーに疎いというか相場を知らない向きがこうした問題を掌っている事自体こそ問題視されるべきと思う。


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