和製アール・デコ

過日、ホテルニューオータニ「禅」にて打合せがあったのだが、たまたま前から気になっていたデザイン画家、「小林かいち」の作品がニューオータニ美術館に来ており、今週末までという事もあってしばし鑑賞の機会を得た。

一般に知られているものでは葉書や封筒のデザイン画が有名だが、なんといっても惹かれるのは和風ながら実にアール・デコのテイストを持つその作風である。またこの時代は背景に所謂出始めのモダンなモノへの憧れのようなものもあり、トランプからヨット、果てはダンス等とそのモチーフも時代を反映していて興味深い。

またそのモチーフも面白いのはその組み合わせか、例えばリップにクローバー、また鈴蘭に蝋燭や蜘蛛の巣等々、その色彩にしても淡い物と濃い物との使い分けで可憐さから危うい情念のようなものまで大きく世界観を異にし表現している。

しかしどの解説も指摘していないが、個人的には作品の一部からはどうしても他の作者が思い浮かんでしまう。例えば、「幻想の女」はエルテ、「孔雀」の羽は伊藤若冲、「蝶」は丁紹光などなど国もジャンルも違うものがあれこれ出て来る。これらの人物に影響された部分がホンの一部でもあるのか否かあれこれ勝手な想像をめぐらすのもまた面白いものである。


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