193ページ目   雑記

世界が欲しがる匠

本日は木曜日で和風総本家の放映があるが、先の日曜日付けの日経紙には「日本製はビーズ界のロールスロイス」と題して、2016年〜2017年の秋冬オートクチュールコレクションで登場した伊アトリエヴェルサーチのドレスで使われたビーズを例にあまり名も知られていない企業の隠れた日本製の高品質を謳った記事があった。

このビーズに限らず上記のヴェルサーチのようなハイブランドから引き合いがある例としては、和歌山の山奥に潜むアクリル製のフェイクファー製造会社もまた然り。以前に当欄でアニマルフリーの波と書いた事があるが、それらを背景に先陣を切ったグッチやルイヴィトンなどからオファーが殺到しているという。

冒頭のビーズは匠の管引き作業によって生み出される旨が書いてあったが、このフェイクファーも10年かかったという僅か0.3ミリの針で丸く等間隔に植え付ける匠の技術が世界を代表するハイブランドの目に留まった。この手の素材は中国製もまた出荷量の多さを競うが、日本製は中国製より単価が5〜10倍するもののハイブランドからの引き合いは挙ってある。

同紙の末尾では出荷の大半を輸出が占めるという国内需要の少なさが泣きどころと書いてあったが、こうしたハイブランド向けに限らず一般モノでもかっぱ橋の調理器具等を目当てに世界中から顧客が殺到している。高品質を国内に謳うのが後手に回っていたとの指摘もあるが、昨今は製品アピールも逆輸入の様相を呈しているか。


劇薬の処方

本日の日経紙経済面には「劇薬の緩和策重いツケ」と題して、黒田体制で2期目がスタートした日銀のETF購入という劇薬にも似た金融緩和政策のランディングへの懸念が書かれていた。これまでの過程で購入額を倍増させて以降株価の値位置は切り上がってきたが、日銀としては現状の購入ペースを維持する構えとなっている。

日銀が保有するETFの残高は昨年末公表の4〜9月期決算で20兆円を超えた事が報じられていたが、先月の株安で月間購入額は最大を記録した影響もあって先月末の段階で含み益も合わせて約24兆円となっているがこれは株式市場全体の4%弱にのぼり、現状の購入ペースが継続されればこれが5%を握るまでになると試算されている。

また上記昨年の時点で自己資本8兆1銭億円に対して保有ETFの時価は約2.5倍となっていたが、これも現状の購入ペースが継続されれば19年末の保有残高は日銀の自己資本の4倍強になると試算されている。斯様な構図からその危うさを指摘する向きは多いが、2%の物価上昇の大義名分を掲げ劇薬の処方はまだ続きその出口戦略はまだ誰も想像出来ない。


骨抜き誘致

本日の日経紙社説には「上場誘致の市場間競争は投資家目線で」と題して、世界の取引所が誘致を競っているものの、こうした競争が上場ルールの緩みなどで一部特殊な体質企業の上場などで質を落とすという例も見られる事等を鑑み、投資家目線で生み出す好循環が市場間競争に勝つ旨の事が書いてあった。

この辺に絡んでは当欄でも先月に取引所ジレンマと題して書いた事があったが、やはりここでも東証に関して親会社の保有比率が高いまま子会社が上場する所謂親子上場の多さがなお残る課題と書かれており、日本の特異な慣行を武器にしてゆくのもそろそろ限界となりそうだ。

斯様に既存の現状はもとより、昨日まで連日年初来安値を更新していたソフトバンクなど親子上場形態をこれから検討とこちらも風当たりの強さが株価にも表れていたとも言えなくもないが取引所も上場している折、自身の営利追究と投資家目線との利害バランスをどう取ってゆくか悩みどころである。


イースター2018

さて、今月はイースターという事で西方を参考にしている向きが多い日本では今月あたまにかけてサロンドゥショコラ並みにインスタ映えしそうなショコラdeイースターが開催されたり、パティスリーのショーケースにはクリスマスよろしくさまざまな趣向を凝らしたイースターモチーフの品々が並ぶ。

東方では昨日にさまざまな行事が執り行われ、私もニコライ堂で深夜から行われる復活大祭へ顔を出してきた。この時期に此処でしか会わないような知人の中でもある方は新たに日本での生活が始まり、またある方は他界されたりと復活祭ならでは出逢いと別れが交錯するが、変わらないのは聖堂のこの復活大祭の鐘の音を聴くに日々の喧騒を忘れ厳かに心が洗われるというものである。

ところで気になるのはその経済効果だが、クリスマスより重要な祭りとされているイースターもその経済効果の方は日本での浸透度合いもありまだクリスマスの数百分の一と僅か。ただ各所の啓蒙もありその伸び率は際立っており独自の宗教色を持つ日本マーケットの伸びしろは大きく、今後も市場規模やその経済効果に注目が集まるのは想像に難くないか。


買い占め副作用

さて、月替り1日付け日経紙一面では「高島屋、10年ぶり高利益」と題して、高島屋の2018年2月期の連結営業利益が訪日客消費の好調で08年2月期以来10年ぶりの高水準を確保した旨が載っていたが、高島屋といえば京都店が売り出した限定人形全てが1人の中国人とみられる男性に買い占められた件も先週末に話題になっていた。

百貨店側は転売の確認が出来ず契約も成立してしまっているいとしているが、整理券分全てを1人が支払うなどどう見ても不自然なのは一目瞭然。果たしてというか既に中国の通販サイトには同人形が掲載され明らかに転売目的の買い占めであったと思われる報道が相次ぎなんとも酷い話である。

この人形は中原淳一氏の絵を再現したというマニアには垂涎の品だが、斯様に日本オリジナルや先行発売モノなど最近では必ずといっていいほど標的にされている。買い占め事件といえばつい先月も人気ファッションブランドSupremeの新作アイテムの買い占めを狙って並んでいた中国人が警備員に集団暴行する事件もあったばかり。

これまた明らかに転売色が濃いものであったというが、これらと並び買い占め定番?の化粧品群などは既に資生堂やコーセー、ファンケルなどが購入制限を設け始めている。冒頭の通り訪日客消費の恩恵は多大なものだが、一方で品切れによる既存顧客への悪影響や上記の通りの転売によるイメージ低下という弊害もあり店側も今後の対策が急務だろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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