224ページ目   雑記

短期志向

週明け本日の日経平均は円高ドル安の一服を手掛かりに買戻しの動きから続伸となったが、先週は米軍がシリアに対してミサイル攻撃をし、各地ではテロめいた事件が起きるなど地政学リスク等の台頭から為替市場ではリスク回避の円買いが進行、株式市場からは資金が流出し投資家の目は安全資産とされる先進国債券や金に向かった。

為替は110円台まで急伸し日経平均は急反発の動きから値を消し一転してマイナス圏に沈む事となったが、オプション市場ではプットの総売買高が昨年の米大統領選の波乱があった昨年11月中旬以来5ヶ月ぶりの高水準となり、PCRも1.30倍と1年半ぶりの大きさだった3月9日の1.31倍水準に並ぶなどまたぞろ下落リスクへの備えの動きが出て来た。

生保等の手当てが目立った180プットなど本日は日経平均反発でプレミアムが先週末の半値以下の水準まで売られていたが、個人物色の活発なETF市場でも先週末の日経レバの商いが膨らみ売買代金は今年最大になった旨も日経紙に出ていた。

上記のデリバティブなど機関投資家のヘッジの用以外にも前後場で倍化する機会の増えてきた近年では個人が一発狙いの単発でエントリーするケースも多くなり、またETFもレバ型の商品多様化から個人の選択肢が飛躍的に増えている。出来高の爆発的な増加で先物等への波及効果も善し悪しだが、個別の回転日数低下と併せ総じての短期志向は先行き不透明感の高まりを如実に表している。


東西の雄

さて、本日からオリエンタルランドでは運営する東京ディズニーランドの大規模な改装に乗り出している。この大規模再開発では映画「美女と野獣」や「ベイマックス」をテーマとする大型施設や新アトラクション、ミニーのグリーティング施設等を整備し2020年春のオープンを予定しているという。

ところでテーマパークといえば今週初めにはこの東京ディズニーリゾートとユニバーサル・スタジオ・ジャパンの東西2大テーマパークが昨年の入園者数を発表しているが、TDRが前年度比0.6%減の3千万4千人と2年連続減少となった一方でUSJは同約5%増の1,460万人と3年連続で過去最高を更新と対照的な結果となった。

TDRは天候事情にも左右されただろうが、さすがにライブや限定アトラクションを矢継ぎ早に打ち出すUSJを横目に些かのマンネリ感は否めなくなってきたか。目先では昨日から新キャラも投入したイースターイベントが始まっているが、やはり開業以来最大規模といわれる投資額750億円という今回の改装はTDSの180億と併せ大いに注目されるところ。


それぞれの船出

新年度の仕事始めとなった昨日は主要企業が一斉に入社式を開き、TVのニュース等でもこの辺の様子が多く流れていた。前向きな訓示で華々しく門出を祝う向きもある一方、昨年不祥事や経営問題で揺れたところなどはトップが信頼回復や反省を口にするなど各々明暗を分けていた。

企業によってはこのビッグイベントの前に臨時株主総会というもう一つのビッグイベントがあったところもあるが、新卒採用中止の東芝等はかつてお家騒動で揺れていた当時の大塚家具なみの話題を集め、幕張メッセで開催されたそれは果たしてというか総会屋ではない怒号の飛び交う総会となった。

他にも創業者と経営陣の対立で物議を醸し東芝と共に話題になっていたクックパッドもツイッター等で騒がれていた模様だが、世の環境としては妊活・育児からLGBTまで近年では働き方改革も進みつつあり各企業もそれに対する姿勢もまた問われている。改革で何が変わり新社会人もこの辺をどう見てゆくのか各々の想いを乗せ今年もスタートである。


ブランドの壁

さて、今週あたまの日経紙広告特集にはセイコーウォッチ株式会社のグランドセイコーの歴史を辿った広告が織り込まれていたが、今月に入ってからというもの新聞紙上でも同モデルの五段前後でのカラー刷り広告をよく見かけるようになった。

セイコーウォッチ株式会社といえば直近で創業家の現社長が代表権のある会長に就く社長交代の人事を発表、先週末の日経紙では「スイス時計と勝負」と題し抱負を述べていたが、文中には機械式高級時計の代名詞であるスイス勢をどうしても超えられない壁があるとも書いてあった。

スイス勢に伍してゆくとはいうものの、当のスイス時計産業は中国人等の爆買いの衰えで昨年の輸出額は2年連続で減少、その下げ幅は09年以来7年ぶりの大きさという。ちょうど一週間前からスイスでは「バーゼルワールド」が開幕したが、上記の環境から各社は価格帯を下げたモデルの拡充などで需要喚起に躍起になっているのが現状。

今週頭に取り上げたTASAKI然り斯様な状況の中でどうブランド価値を向上させてゆくかだが、確かにモノはこの上無く素晴らしいのに廉価から抜け出せない上に選ばれるのは欧州勢というのが本邦勢の特徴なのは長年否めぬ事実。あのパロディー製品でドタバタ訴訟のフランク・ミュラーは創業から30年にも満たず、超ハイブランドに昇り詰めたリシャールミルに至っては創業わずか16年。この辺をどう見るか、本邦勢には永遠の課題となりつつある。


UMAMI上陸

さて、これまで海外発の高級バーガーが相次いで日本に進出し、当欄では一昨年だったかシェイク・シャックの日本一号店がオープンした際にこれを取り上げていたが、このシェイク・シャックと同じ青山の地に、明日はAoの裏手にある商業施設内にLA発の人気ハンバーガーレストランの「UMAMI BURGER」がオープン予定となっている。

上記のシェイク・シャックは本家がNY証取に上場した際は公開価格の2倍以上の値を付ける人気であったが、その株価のみならず日本初上陸の青山1号店の後もアトレ恵比寿に2号店を、更にその後には有楽町に3号店をそれぞれ半年のペースで開店させるなど快進撃を続けている。

他にも高級バーガーといえばオーガニック食材に拘った「ベアバーガー」も1号店である自由が丘に続いて銀座の東急プラザに2号店を入れており、過日通りかかった際も盛況の様を呈していた。また秋葉原に一号店を出した「カールスジュニア」もミツウロコHDをバックに今後の出店計画を練っている模様。

冒頭のUMAMI BURGERはその名の通り第五の味覚とも言われる「旨み」に着目、食材からそれらを引きだす為に昆布や海鮮醤等々を調合し合わせているのが特徴だ。ホテル戦争が勃発した時と同様にこれらを迎え撃つ本邦勢としては外資ブランドの上陸を脅威と捉えるのか、逆に市場活性化を商機と捉えるのか消費者二極も進む中で今後のマーケットが注目される。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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