寿命ある株式
さて、今週は先週起きた個人の価値を仮想株式として売買する「VALU」を巡る騒動が週初から話題になっていた。事は著名ユーチューバーがツイッター上で意味深なリップサービスを表明、仮想株式が急騰したところでこのユーチューバーはじめ取り巻きの関係者連中がこれに合せ保有仮想株を売り抜け、優待を仄めかすコメントも消去し抜け殻となった仮想株は暴落の憂き目に遭ったというもの。
このVALU、約2ヵ月ほど前から始まっているサービスだが、例えばアーティストなど資金が必要な個人が自身の価値を売る事で資金調達が可能となり、出資者もこの人物から優待を受けたりまた有名になるに連れ価値も上昇し、インカムゲインだけでなくキャピタルゲインも得られるというなるほど双方にマッチしたサービスである。
とはいえこれまた黎明期に付き物の上記のような事件も勃発するワケで、一昔前の株式詐欺で広義で篭脱けの類ともいえこれが株式だったら間違いなく犯罪となるところだが、如何せんVALUはビットコインを使う仮想株式と金商法の対象でない為に相場操縦やインサイダー取引を規制出来ないところが抜け穴となっている。
近年のテクノロジーの進化でビットコインなども含めて今迄想像出来なかったようなサービスや商品が出現してきているが、今回のようなわずか1週間以内で起きた事件も踏まえ早急な利用者保護の為のルール作りが社会を変えてゆく前に必要になる最優先課題となってくるのではないだろうか。