394ページ目   雑記

縦横無尽な色彩

8月は先週の神宮外苑花火大会が終ると直ぐに東京湾大華火大会がやってくるスケジュール、神宮外苑やこの東京湾などホテルから見ようなどとありがたいお誘いもあったものの、結局昨年同様に今年も東京湾大華火大会は自宅のバルコニーから見物となった。

この東京湾大華火大会、打ち上げる玉自体は隅田川花火大会の2万発の約半分の規模ながら、やはり隅田川では打ち上げる事が不可能な尺五寸玉含めてどれも圧巻。やはり昨年も書いたが、今年に関してもこの二つを見比べるに個人的には東京湾大華火大会に軍配が上がる。

今年改めて感じたのはデザイン等の進歩よりも特筆すべきはその色か。隅田川花火大会など目玉である今年のコンクールでは従来無かったような色合いで勝負してきた会社もあったが、東京湾大華火大会では数年前と同じと思われるデザインでもその発色がケタ違いに鮮明になっている点が目立った。

今年は2016年の夏季五輪の東京誘致に弾みをつけようと、これにちなんだデザインや色モノで余計にそういった件が目に付いたが、不況にめげず是非今後も日進月歩の技術を見せ続けて欲しいものだ。


蜜蜂考

さて、今週この界隈では人形町にて恒例の「せともの市」が開催されていたが、ちょうどこの同じ期間にすぐ近所にある東穀取では日本橋ミツバチ・サロン見学会なる告知が張ってあるのを見掛けた。

ミツバチといえば周知の通り俄かにその数が減少しているのが問題視されているが、なんでもこの現象、ColonyCollapseDisorderからCCDといわれているらしいが、委託者のCCD現象?に悩む取引所にも何時の間にやらこんなモノが設置されていたとは。

その辺はともかく、今や国内は農水省が研究費用まで負担し研究者を募集するまでになっているが、この問題は経済的な損失額が相当なものになっている米国では早くから問題視され、最近では英国もその損失額が増加傾向にあるとか。

製品そのものもさることながら、受粉絡めてその他の農産物輸入事情も変ってくるかもしれないという構図で、ましてや今週4日の日経紙にも載ってた通り現在では食糧自給率が4割にまで低下してきているこの日本としても、いろいろと考えると安穏とはしていられない感がある。


プロ不在で膾を吹く

先月あたりから度々報じられ本日の日経経済面にも出ていたが、厚生労働省は厚生年金と国民年金の08年度決算を発表、運用損が響いて国民年金・厚生年金共に過去最大の赤字幅になったと報じられている。

さて将来どれだけ受給出来るのか未知ながら、なんでも昨年の秋以降の世界的な市場混乱に直撃され原資が兆円単位で大きく痛んだらしいが、日本の運用は債券運用主体だから海外に比べると金融危機の影響は小さい等と疑問府の付く解説も一部見かけた。またSWF(政府系ファンド)が論議され久しいなかこの現況下一割程度の規模をプロ運用のファンド系にという意見も出ている模様。

今年の年度末には、生保も含め「順張り」と「逆張り」のカラーが分かれるところだが動きたい時に動ける余力を持つのはマイノリティの方かと書いた事があったが、この手も羹に懲りて膾を吹くよろしく機動性を未だ持っていないのは何とも歯痒い。

そもそもが財政検証で虫のよい運用利回りを希望している事が前提になっているが、逆にこれら確保するには其れなりにリスクを取りに行かない限りまず難しいか、縦しんばファンド系にするにしても運用会社巡ってまたマッチポンプのような事も心配になるが、何より金融リテラシーに疎いというか相場を知らない向きがこうした問題を掌っている事自体こそ問題視されるべきと思う。


値と質

昨日はSBI証券と楽天証券の手数料引き下げ競争の件について触れたが、インテリア業界でも飛ぶ鳥落とす勢いである大手ニトリの数回に亘る先行した値下げに続いて、昨日は「IKEA」(イケア)が来月から初の値下げに踏み切ると発表している。

このイケア、当欄では数年前に日本の特異とされる購買行動を読めるか否かが焦点になって来るかとして採り上げた事があったが、もっと別な背景からいよいよこの業界でも志向に対応した値下げ競争が口火を切ったような格好になったか。

インテリアなどは世帯数の伸びが鈍化しており、成長産業といい切れないだけに値段だけで勝負してゆくのも或る面賭けか。ましてや今迄ブランドの下に胡坐をかいて?元々が値段に見合わない品質で展開していた向きは、こうした勝ち組みに合せて申し訳程度値下げした程度ではそのお得感が一向に湧いてこないのは間違いないところだろう。

そんなわけでこうした現象も先行とか出始めの頃はいいとしても、彼方此方で挙って値下げ追随となるとそのうち割安感だけで売れなくなるのではないだろうかとの懸念も感じるが、まあ勝ち組みで波に乗っている向きは表面的なコスト勝負の中でもどう生き残るかの手段を知っている筈で、今後の勢力図に引続き注目である。


紙一重

本日は大証や中堅証券に交じってSBI証券の決算発表があったが、今月はこのSBI証券と楽天証券の手数料引き下げ競争がまた俄かに勃発した件があった。21日までの一週間で、実に計6回に亘ったわけだからすごい消耗戦である。

業界は戦々恐々で成り行きを見守るが、投資家としてはデイトレ組中心にこの手の露骨な競争は大歓迎だろうか。そうそう、デイトレといえば今月は早稲田の投資サークルOBのデイトレ集団が株価操作の疑いで証券取引等監視委員会が強制捜査に乗り出していた事も報じられていたなと。

しかし学生の投資サークルも活動のハシリの頃から比べると随分と今では成長?したなと感慨深いものがある。確かに法に抵触した点ではワキが甘かった部分こそあれ、こうしたデイトレで利を産めるテクは貴重ともいえる、商品なんぞこの手は日常茶飯事の常套手段であったし法解釈はホンの紙一重でどう使うか次第、一頃一部企業は人材発掘に善悪問わずこういった輩を狙っていた時期もあったのは事実。

また、FX利益の脱税ではないがこうした事件のその啓蒙効果は可也大きい。変な方向に憧れたら困るがこれで若手の関心がグンと投資関係に高まる部分もあろう、擁護するわけではないがもっと上手い使い道はあろうかと思う次第。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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